リレー徘徊7 世界文化遺産にもなった伏見稲荷大社~寄り道編
加茂氏所縁の上賀茂神社、下鴨神社から秦氏所縁の蚕ノ社を巡り、秦氏の御神体のひとつである稲荷山へリレー徘徊してきました。世界文化遺産になった伏見稲荷大社、稲荷山全体が御神体で、神様に懇願するためにこの山の周辺は信仰の地となっています。「伏見稲荷さんへ行けばなんでも叶う」と言われるほど多種多様な神様が祀られいて、最初に訪れた時は、今までの神社感が揺らいで頭がくらくらしましたね。
伏見稲荷大社は京都駅の南、稲荷山の西側の山麓に広がっています。アクセスは、JR京都駅からJR奈良線に乗り稲荷駅へ〜か、京阪電車(けいはんでんしゃ)の伏見稲荷駅で行くかです。ふたつの駅はほぼ隣接していますので、伏見稲荷大社にお参りしたあと、どこへ行くかでどとらの電車を利用するかを決められてはいかがでしょうか?
ちなみにJR奈良線は、南に下れば宇治(世界文化遺産・宇治平等院)を経て奈良へ行くことができます。一方、京阪電車は北に行けば京都東山・祇園界隈、西に向かえば大阪へ行く事ができます。京阪電車でも宇治へ行けますが、中書島(ちゅうしょじま)で乗換が必要です。では、伏見稲荷大社へ行く前にちょっと寄り道してみます。
京都駅前のお旅所
最初の1歩は、是非、JR京都駅南側、イオンモール京都店の西側にある伏見稲荷大社のお旅所(おたびしょ)へ立ち寄ってみてください。お旅所とは、祭礼時、ご神体をのせた神輿等を本宮から移動させ、一時的に留め置きする場所のことで、いわば神様の出張所みたいな所です。
普通、お旅所は大きくても30坪ほどの宅地くらいの大きさでなんですが、ここへ行ってみてビックリ!!100m×70m、ちょっとした小学校グランド並みの広さがあります。昔、伏見稲荷大社のお旅所は、「油小路七条」と「八条坊門猪熊」の二か所にあったそうですが、豊臣秀吉が一つに合わせココに移したと伝えられているそうです。
普段は静かなお旅所ですが、4月・5月の稲荷祭の期間中は大変賑わいます。
奉納者名を見る〜宮本組?
広さに驚き終えたら神社お参り恒例玉垣奉納者名チェック!! 色々な名前が刻まれていますが、一番多いのが「宮本組」? なんだろかと伏見稲荷大社のサイトから見ると〜稲荷祭の奉仕には、昔から宮本組・川西崇敬会および五ヶ郷と称する氏子区域があります。神輿は五ヶ郷の担当に属します〜氏子さんの地域名だったんですね。
奉納者名を見る〜花街の名
さらに見て歩くと大きな玉垣に「大阪市堀江遊廊中」の名が…現在の大阪市西区堀江にあった花街で、最盛期には、貸座敷(お茶屋)175軒、芸妓500名、娼妓81名だったそうな。力があった=財力があったんで、大きな玉垣を奉納できたんですね。では、伏見稲荷大社へ向かいましょう。
今日のおやつは、焼き芋~♪
京阪・伏見稲荷駅を降りてすぐに真っすぐな川?水路?を渡りますが、これが有名な滋賀県の琵琶湖から山科、東山・岡崎と流れくる「琵琶湖疎水」です。下流に辿れば伏見港公園、上流へ向かえば東海道線を潜り東山山麓を通って南禅寺のある蹴上(けあげ)へとなります。
JR奈良線の踏み切りを渡り、出会う道に出てすぐ左に行くと焼き芋屋さんがあります。焼き芋=移動販売ってイメージがありますが、ここは路地店で軒先に「いなりのいもや・こにしいも」の看板が~今日のおやつにいかがですか? 大学芋がおすすめであります。
道路を渡るといよいよ神社の境内に入り、土産物屋が並ぶ参道になりますが、神社の規模の割にこじんまりしています。有名なのが「スズメの丸焼き」、品不足?ちょい不気味?動物愛護?なのか、近年はウズラの丸焼きが店頭に並んでいます。ちょっと食べるのに勇気がいりますね。~次号へ続きます。
2016年3月14日