温泉と絶景だけあればいい!白馬蓮華温泉で雲上の絶景露天風呂を堪能
SLに続いて超電導リニアと乗り物レポが続きましたので、そろそろ山に出かけてみたくなりました。どうせ行くのなら、手っ取り早く山と温泉が同時に楽しめる所がいいと思い、白馬蓮華温泉に向かってみることにしました。
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北アルプスの裾野に広がる長閑な田園地帯
中央自動車道あずみのICを降りて、高瀬川沿いの県道306号線をひたすら北上して行きます。長閑な田園風景に、3000メートル級の北アルプスが聳え立っています。朝もやが立ち込める中、朝陽に輝く美しい山並みが印象的です。
安曇野は、山梨県の勝沼と並んでブドウの栽培が盛んな所です。美味しいブドウが栽培されていると言うことは、美味しいワインも出来ることで、ここ安曇野はワインの産地でも有名なのです。
とはいえ、朝5時ではコンビニしか店が開いていないので、次回ゆっくりと安曇野を散策してみることにします。
真っ白なソバ畑が広がる大町
やがて国道147号線に出ると、大町に入ってきます。大町は、大町温泉郷があり、立山黒部アルペンルートの長野県側の出発点にもなります。まだ朝6時前ですが、アルペンルートに向かう何台もの観光バスが行き来しています。
丁度蕎麦の真っ白な花が満開になっており、あたり一面に真っ白な花を付けた蕎麦畑が広がっています。「信州信濃の蕎麦よりも~」と落語にもあるように、長野県は高品質な蕎麦で有名なのです。
安曇野や大町、穂高にかけて美味しい蕎麦屋さんが軒を並べています。やはり営業している昼間にゆっくりと訪れたいですね。
蓮華温泉へは20㎞のキツイ山道を延々と
長野県小谷村を過ぎると、新潟県糸魚川市に入ります。JR糸魚川泉の平岩の駅が見えたら、国道147号線を離れ、いよいよ20㎞の山岳ドライブの始まりです。白馬蓮華温泉がある蓮華温泉ロッジまでは、舗装道路で結ばれていますので、車で行くことができるのです。
ただ、舗装道路と言っても軽自動車同士でもすれ違うのがやっとの細い山岳道路です。しかも、13%の急こう配やカーブの先が全く見えないブラインドカーブの連続です。
時速20キロから30キロで安全運転に徹しないと、カードレールはありませんので、真っ逆さまに崖へ転落さようならです。
白馬登山基地の蓮華温泉ロッジ
道路終点となり、1件宿の蓮華温泉ロッジがあります。直ぐ向こうには、朝日岳の山頂が直ぐそばに見えます。ここ蓮華温泉ロッジがあるところは、2000メートルの高さにあります。
ロッジに向かうと、硫化水素の温泉の匂いが漂ってきます。数ある山岳ロッジの中でも、高い濃度の温泉が引かれています。
外来入浴も受け入れており、露天風呂だけなら500円、内風呂も利用する場合は800円となります。私は、後で内風呂を利用するつもりなりなので、800円を受け付けで支払います。その理由は、後ほど……。
登山道を登り雲上の露天風呂へ
内風呂だけであれば、ロッジ内にありますので直ぐに入浴ができます。今回お目当ての「雲上露天風呂」は登山道を10分ほど登らなくてはいけません。蓮華温泉に行かれる方は、登山靴でなくてもいいので、スニーカーなど歩きやすい靴を忘れずに持って行きましょう。ハイヒールやクロッカスは転倒しやすく、非常に危険です。
細い登山道を登っていきますが、石や途中温泉が漏れてぬかるんでいる所で沢山あります。登山道のため、途中、売店もトイレもありません。ペットボトルのお茶などは忘れずに持参することが必要です。
まさに絶景!雲上の露天風呂
登山道を登ること15分で仙気ノ湯に到着です。仙気ノ湯は、よく旅行雑誌の表紙にもなるところで、真正面に朝日岳が聳えています。それ以外、何もありません。ちなみに、仙気ノ湯は登山道の途中、道の脇にありますので、外からは丸見えです。
しかも湯船は一つだけなので、当然混浴となります。写真を見ていただいてお分かりになるように、脱衣所はありませんので、その場で脱衣することになりますので、女性の方はかなり抵抗があると思います。
紅葉にはまだ早かったですが、10月中旬にはあたり一面赤や黄色に染まります。ここ蓮華温泉は、毎年6月から10月までの営業となります。冬期は、5メートル以上の雪に覆われてしまいますので、露天風呂も雪に埋もれてしまいます。
さらに上の薬師湯へ
仙気ノ湯から100メートルほど登ったところに薬師湯があります。途中、ガレ場を慎重に登っていきますが、その脇に蓮華温泉の源泉となる所があり、所々黄色い蒸気を吹き出しています、
ここ蓮華温泉がある乗鞍沢は、活火山なのです。硫化水素ガスキケンと書かれた看板がありますが、容赦なく硫化水素の匂いが立ち込めています。
薬師湯も湯船だけで、脱衣所はありません。しかし、仙気ノ湯よりも景色は最高です。湯船につかった時の目船上に、朝日岳の山頂を拝むことができるのです。
ただし、コバエが多いのには参ります。事前に調べていましたので、脱衣した衣類は、袋に入れておきましたが、リックから服のいれてある袋、靴がコバエで真っ黒になっています。
仙気ノ湯、薬師湯に浸かっていると、コバエが寄ってきますので、髪の毛に入りこんでくることもありますが、刺すことはありませんので気にせずに温泉と絶景を楽しみます。
蓮華7湯
蓮華温泉は、以前までは蓮華7湯と言われており、7つの源泉がありました。しかし、現在は、仙気ノ湯、薬師湯、三国一ノ湯、黄金湯の4つが残っているのみとなっています。
火山は厄介ですが、こうした温泉の恵みは、いつまでも大切に保存していきたいです。蓮華温泉は、温泉観光地ではなく登山者のための温泉になっています。至れり尽くせりの温泉センターではありませんので、十分理解したうえで訪れてください。
最後は内風呂で締めくくり
仙気ノ湯、薬師湯、三国一ノ湯、黄金湯の4つの露天風呂を堪能し、最後に内風呂で締めたいと思います。普段は露天風呂のみで内風呂を入らない性分ですが、今回だけは内風呂に入ります。
先ほどコバエが髪の毛に沢山付着してしまっているのです。内風呂には、シャワーもありますのでしっかりとコバエを洗い落しておくことにします。
不便さがたまらなくいい
蓮華温泉のように野湯と呼ばれる温泉は、温泉と絶景以外は何もありません。しかし、人工物がないその不便さがたまらなくいいのです。たまには、便利な生活から離れみるのも、ストレス発散になると思います。
帰り道、大王わさび畑に寄りましたが、絵になる田舎の風情が漂っています。大勢の人で賑わっていましたが、こうしたゆるりとした観光もオツなものです。
2015年10月19日