京都「晴明神社」で大陰陽師の力をもらおう!「前編」
安倍晴明という名をご存じでしょうか?映画、ドラマ、小説で主人公になることがある安倍晴明は平安中期の陰陽師です。京都市上京区堀川通一条上ル晴明町の「晴明神社」は安倍晴明を祭神としています。その理由は安倍晴明がこの場所を住居としていたとされるからです。
式神という魔界の存在を手下のように自由自在に使う等、不思議な力を駆使したとされる陰陽師ですが、その本当の姿とは何なのか実像に迫り、そして背景にある考え方に触れながら、大陰陽師が住んでいたというパワースポットの「晴明神社」を前編、後編の2回に分けて、ご紹介します。
そもそも陰陽道とは何?
日本には古来より、陰陽五行、十干十二支の考え方があり、今でも日常生活に密接なかかわりを持っています。しかしながらこれは中国からもたらされた考えなのです。日本の伝統的、あるいは古代からある宗教とされるものの中には、中国の影響を受けたものが少なくないのです。これらをベースとし、日本独自に変化していったものが陰陽道です。
陰陽五行とは?
陰陽五行についてです。陰と陽のように「反する物」と「方角」に意味を持っています。これらを組み合わせて吉凶を占い、すべきことを決めてきました。象徴的な図柄は陰陽魚太極図であり、白と黒の勾玉のような丸い形を組み合わせた物を見たことがある人は多いはずです。
十干十二支について
十干十二支の十干は、今でも日本人に馴染みのあるある考え方です。甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸であり、今でも契約書にも甲乙を使う場合があります。昔は序列や用途の違いを表すのに甲乙丙丁を使いました。
十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥で、この種類は国によって違いもあります。考え方は日本だけでは無く、もともとは中国から来ています。十干と十二支の組み合わせが全部で六十あります。
なぜ六十歳を還暦としてお祝いするのかは、暦の組み合わせが一周し、最初に戻るという考え方から来ています。還暦で赤い着物を着せる習慣は、赤が生命力も意味しているからです。よって生まれたばかりの子供は赤ん坊、赤ちゃんであり、暦が戻って六十歳で、長生きを祈る意味でも赤を着るのです。
十二支の中にも五行が影響を与えています。例えば有名な「土用の丑の日」はこの考えから来ています。
色々と触れてきましたが、これらのまさに専門職であったのが「陰陽師」であり陰陽道によって様々な吉凶を占ってきました。陰陽には方角も含まれています。そして「陰陽師」は星の流れを見、また天候も占ったのです。
後編に続く
晴明神社
http://www.seimeijinja.jp/
2016年3月14日