高校野球地方大会の魅力!大阪大会の使用球場をご紹介
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甲子園にはない地方大会の面白さ
日本の夏といえば高校野球が風物詩となっています。全国の球児たちが阪神甲子園球場を目指し、地方大会を勝ち抜いた49校が甲子園に集います。
甲子園大会は全国的に注目されますが、地方大会の魅力も決して劣りません。地方大会では有力校ばかりではなく、全くの無名校の選手たちも白球に全てを賭け、望み薄い遥か彼方の甲子園を目指します。
大阪大会で敗れた無名の高校。三年生にとって最後の夏が7月で終わる
そのひたむきさに心を打たれる人も多く、観客は甲子園よりも遥かに少なくても、密度の濃さは甲子園以上です。
普段は教室で机を並べるクラスメートが応援
今回は大阪大会の使用球場をご紹介します。今年(2016年)の参加校は全国有数の177校で、レベルの高さは日本一とも言われています。春夏通算優勝回数は21回(2位は愛知の18回)、同勝利数は351勝(2位は兵庫の299勝)で、いずれも圧倒的な強さを誇っています(2016年春現在)。
大阪大会は7月9日、京セラドーム大阪(大阪市西区)で開幕します。なお、京セラドーム大阪が使用されるのは開幕日だけです。
舞洲ベースボールスタジアム
大阪大会のメイン球場は舞洲ベースボールスタジアム(大阪市此花区)です。準決勝および決勝はこの球場で行われます。両翼100m、中堅122mと広く、観客動員数は1万人で、京セラドーム大阪に次ぐ規模です。
舞洲(まいしま)という無人の人工島にあり、海に近いためQVCマリンフィールドのような強風が吹き荒れるのが特徴で、この風が試合を左右することもあります。
メイン球場の舞洲ベースボールスタジアム
無人島なので周りにはスポーツ施設以外なにもなく、また球場内にもジュースの自動販売機以外に売店はないので、飲食物は持参した方がいいでしょう。
JR桜島線(ゆめ咲線)の桜島駅から舞洲アクティブバスに乗って約15分ですが、有料駐車場もあるので、車での来場をお勧めします。
住之江公園野球場
大阪大会は三回戦まで南北に分かれて行われますが、住之江公園野球場(大阪市住之江区)は南地区で使用されます。両翼90m、中堅110mと狭く、スタンドも内野席しかない、いかにも地方大会の球場という風情です。
外野フェンスの奥には大きな木が立ち並んでおり、内野にはスタンドに入らずフェンス越しに無料で観戦する客も大勢います。小規模ながら売店もあり、ビールが切れても安心です(笑)。
最寄り駅は地下鉄四つ橋線およびニュートラムの住之江公園駅ですが、駅から球場へ歩いて行くとプールがあり、子供たちの歓声が聞こえるので、ここを通ると夏が来たなあと実感します。非常に情緒的な球場で、個人的には大好きです。
外野の木立が印象的な住之江公園野球場
豊中ローズ球場
豊中ローズ球場(豊中市)は北地区で使用される、一見すると何の変哲もない球場ですが、実は高校野球において大変な意味を持っています。
高校野球の第1回大会は1915年(大正4年)に開催されましたが(当時は中等野球)、その頃はまだ甲子園はなく、全国大会が行われたのが豊中グラウンドだったのです。もっとも豊中グラウンドでは僅か2回しか開催されず、間もなく取り壊されました。
1967年(昭和42年)、豊島(てしま)公園内に野球場が造られ、その後1996年(平成8年)に豊中ローズ球場としてリニューアル・オープンしてからは、豊中市が高校野球生誕の地ということで、大阪大会でも使用されるようになりました。もっとも、豊中グラウンド跡地からはかなり離れています。
最寄り駅は阪急宝塚線の曽根駅で、準急が停車します。
高校野球生誕地・豊中市にある豊中ローズ球場
花園セントラルスタジアム
花園セントラルスタジアム(東大阪市)は、2014年から大阪大会の会場となった比較的新しい球場で、南北に関係なく使用されます。高校ラグビーのメッカ・東大阪市花園ラグビー場がすぐ近くにあるという、高校スポーツに縁深い場所となりました。
最寄り駅は近鉄奈良線の東花園駅で、準急および区間準急が停車しますが、駅から球場入り口まではかなり距離があります。
近くには花園ラグビー場がある、花園セントラルスタジアム
大阪大会ならではの応援
大阪大会では他に、万博記念公園球場(吹田市)、久宝寺緑地野球場(八尾市)、大阪市南港中央野球場(大阪市住之江区)と、京セラドーム大阪も合わせて8球場で行われます。
なお、大阪大会では鳴り物が禁止されており、声と手拍子のみの応援となります。それが却って甲子園とは全く違う、大阪大会独特の雰囲気を醸し出しています。
そんな大阪大会の雰囲気を味わってみませんか?
2016年7月4日