神戸最大級!数々の国際大会が行われたユニバー記念競技場
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大学生のオリンピック、ユニバーシアード
1985年、神戸市で夏季ユニバーシアードが行われました。ユニバーシアードは「大学生によるオリンピック」と呼ばれており、世界中から大学生のアスリートが神戸に集ったのです。
そのユニバーシアード開催にあたって造られたのがユニバー記念競技場でした。正式名称は神戸総合運動公園陸上競技場、つまり陸上競技のためのスタジアムで、国際陸上競技連盟(IAAF)のクラス1種認証を受けています。外観は独特で、当時のユニバーシアードに賭ける意気込みが伝わります。
独特な外観のユニバー記念競技場
その規模は、完成当時の収容人員数が60,000人を数えており、旧・国立競技場と肩を並べるほどの大スタジアムだったのです。現在の収容人員数は45,000人になっていますが、神戸最大のスタジアムに変わりありません。
また、ユニバー記念競技場の近くにはユニバーシアードの記念碑があり、その時に出場した選手名が記されています。
バレーボールの川合俊一や、リオ五輪で全日本女子の監督だった眞鍋政義の名前が刻まれている
球技場も兼ねたユニバー記念競技場
多くの陸上競技場がそうであるように、ユニバー記念競技場も球技場を兼ねています。サッカーJリーグのヴィッセル神戸はかつて、ユニバー記念競技場をホームスタジアムとしていました。現在のホームスタジアムはノエビアスタジアム神戸になっていますが、ユニバー記念競技場でも年に数試合はホームゲームを行っています。
また女子サッカーのなでしこリーグのINAC神戸レオネッサもユニバー記念競技場でホームゲームを行っており、ノエビアスタジアム神戸と並ぶ神戸におけるサッカーのメッカと言えるでしょう。ノエビアスタジアム神戸は芝生の状態が悪いため、ヴィッセル神戸のホームスタジアムを再度こちらに移すという噂があるほどです。
サッカー以外でも、神戸のアメリカン・フットボールでは王子スタジアムと並んで聖地的な存在です。アメリカから大学チームを呼んで、国際試合を行ったこともありました。
ラグビーも盛んに行われており、トップリーグの神戸製鋼コベルコ・スティーラーズは今年(2016年)の開幕戦、8月27日の17時からユニバー記念競技場で行います。
関西大学ラグビーが行われるユニバー記念競技場
ユニバー記念競技場の下には新幹線が走る!?
ユニバー記念競技場がある神戸総合運動公園は、神戸と言っても港町ではなく、山の手にあります。すぐ近くにあるのは、プロ野球公式戦も行われるほっともっとフィールド神戸です。
そんな神戸総合運動公園の地下には、なんと山陽新幹線が走っています。新神戸駅の西側は長いトンネルとなっており、その上に神戸総合運動公園が乗っかっているのです。
ユニバー記念競技場の近くでは、ちょうどトンネルが途切れた所に新幹線が顔を出すので、鉄ちゃんにとっては絶好のスポットです。地上に出た神戸市営地下鉄が交差しているため、運が良ければ新幹線と地下鉄の2ショットを拝めるかも知れません。新幹線の上を地下鉄が走るという、珍しい構図です。
ユニバー記念競技場の近く、手前の高架が神戸市営地下鉄、下にある線路が山陽新幹線
ユニバー記念競技場へ行くには
いくら近くに新幹線が通っているとはいえ、新幹線から飛び降りてユニバー記念競技場へ行く、というわけにはいきません。最寄り駅は神戸市営地下鉄の西神・山手線の総合運動公園駅で、そこから徒歩約5分です。新幹線利用の場合は、新神戸駅から同線に乗って約24分で着きます。神戸市中心街の三宮駅からは、やはり同線に乗って約21分です。
また、広大な駐車場も備えているので、車での来場も非常に便利です。駐車料金は、普通車で1日500円とリーズナブルになっています。日本の大都市では数少ない、車で気軽に行けるスタジアムと言えるでしょう。
それでは、自然に恵まれたユニバー記念競技場でスポーツ観戦を満喫してください!
緑に囲まれたユニバー記念競技場
2016年8月26日