大阪の貝塚市のみを走る超ローカルな水間鉄道~水間観音ぶらぶら編

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和泉山脈の麓にある水間観音

前回の「乗り鉄編」からの続きです。

南海本線の貝塚駅から超ローカル線の水間鉄道に乗り込み、大阪府南西部の貝塚市を南東へ走って和泉山脈の麓、終点の水間観音駅に到着しました。ここから水間観音へぶらぶら歩いて行きます。

水間鉄道は貝塚市民の足のみならず、水間観音への参詣客を運ぶ鉄道として敷設されました。現在でも、正月は初詣客で水間鉄道は満員になります。

さあ、まるで多宝塔のような水間観音駅の駅舎からスタート!

第1回近畿の駅百選に認定された水間観音駅
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厄除け橋を渡って境内へ

水間観音駅から南へテクテク歩いて約10分、小川に架かる厄除け橋に到着しました。この小さな橋を渡ると水間観音の境内で、拝観料は無料です。

橋の近くには「水間観音」という道路標示があるので、すぐにわかるでしょう。「天台宗別格本山 龍谷山 水間寺」と書かれた看板があり、これが水間観音の正式名称です。

厄除け橋(境内側から見たところ)
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境内へご案内

境内に入ると、すぐに目に付くのは三重塔です。江戸時代後期の1834年に再建されたもので、明治以前に建てられた三重塔としては大阪府で唯一です。

三重塔
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三重塔の隣りには本堂があり、本尊の聖観世音菩薩は非公開です。現存している本堂は、江戸時代後期の1827年に岸和田藩主の寄進により再建されました。奇しくも、岸和田城の天守閣が落雷により焼失した年です。

本堂
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本堂からさらに奥へ行くと常寂光堂があります。先祖供養や水子供養のための回向が毎日行われ、横には水子地蔵が祀られています。

常寂光堂
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聖観世音出現の瀧

常寂光堂のさらに奥、鳥居をくぐって裏手に行くと、聖観世音出現の瀧があります。「降臨の瀧」とも呼ばれ、本尊である聖観世音菩薩が降臨するとされています。

奈良時代、東大寺を建立した聖武天皇が厄年の42歳で病気になったとき、「奈良の都より西南の方向に聖観世音菩薩が現れる」という夢のお告げにより、行基に仏を探させました。

降臨の瀧・展望所
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行基が水間(みずま)の地を訪れた時、16人の童子に瀧へ導かれ、龍神が現れて一寸八分(約6cm)の聖観世音菩薩を授けられたと伝えられてます。行基が聖武天皇に聖観世音菩薩を捧げると、病気が全快したと言います。

その後、聖武天皇の勅命により、行基は水間観音を開創しました。以来、水間観音は厄除けの寺として信仰されるようになったのです。

聖観世音出現の瀧
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不動尊の護摩堂と、縁結びの愛染堂

降臨の瀧から境内に戻り、本堂や三重塔を越えると護摩堂があります。ここには悪魔を封じ込める不動明王が祀られており、毎月18日には護摩供養が行われます。

護摩堂(不動尊)
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護摩堂から出口の方へ歩いて行くと、一般車道の近くに愛染堂があります。愛染明王が祀られており、縁結びのお堂となっています。

水間を舞台とした「お夏清十郎」の伝説は1936年(昭和11年)に映画化され、田中絹代林長二郎(長谷川一夫)が主演しており、愛染堂にあるお夏清十郎の墓の花立には2人の名前が刻まれています。縁結びのお堂だけに、女性はぜひ訪れてみたいスポットですね。

縁結びの愛染堂
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駅名クイズの解答

では、前回の「「乗り鉄編」で出題した、水間鉄道の駅名クイズの解答です。

①近義の里=こぎのさと
②石才=いしざい(※注1)
③清児=せちご
④名越=なごせ
⑤三ツ松=みつまつ
⑥三ヶ山口=みかやまぐち(※注2)

※注1【②石才】……地元の人は「いっさい」と読んでいるようです。

※注2【⑥三ヶ山口】……2009年までは「みやまぐち」でしたが、2009年5月から駅名標が「みやまぐち」に変わりました。でも水間鉄道の公式サイトでは「みやまぐち」となっています。どちらが正しいのか、未だに謎です。

いかがでしょうか。出題者すら正解がわからないという前代未聞のクイズでしたが、楽しんでいただけたら幸いです。

それでは、水間鉄道に乗って帰りましょう。おうちに帰りつくまでが旅です。

水間観音駅で発車を待つ、水間鉄道の元・東急のステンレス車
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2016年9月14日

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