真田幸村に変身したまことちゃん!?受験生に大人気・学文路がある和歌山県橋本市
真田幸村ゆかりの町・九度山の隣り
今年(2016年)のNHK大河ドラマ「真田丸」、主人公の真田信繁(真田幸村)が亡くなる直前まで14年間も住んでいたのが紀州・九度山です。現在の和歌山県北東部にある、山に囲まれた自然豊かな町で、真田丸ブームにより観光客で賑わっています。
その九度山町の北隣りにあるのが橋本市です。なお、橋本市の隣りにある高野町出身の人物に漫画家の楳図かずおがおり、市の中心駅である橋本駅には有名キャラクターであるまことちゃん像が飾られています。
普段のまことちゃん像は、幼稚園の制服を着たお馴染みのスタイルですが、現在はブームにあやかって真田幸村の格好になっています。こんなまことちゃんを見られるのは今だけです。
今の時期のみ真田幸村仕様になっている、橋本駅前のまことちゃん像
交通の要所・橋本
橋本市は、北は大阪府、東は奈良県に接しており、昔から交通の要所でした。陸路のみならず、大河の紀の川も流れており、遠く離れた和歌山湾にも水運によって通じる、極めて重要な都市だったのです。
さらに、南側には霊峰・高野山があり、高野街道が通っています。紀伊国中心部・河内国・大和国・高野山の四方からの交差地点が橋本でした。
高野山から橋本の南北を縦断し、大坂や京都まで通じていた高野街道
現在でも交通の要所には変わりなく、和歌山県北東部の中心都市となっています。前述の橋本駅はJRの和歌山線と南海高野線との乗換駅であり、JRで和歌山市や奈良市、南海で大阪市から電車1本で来ることができます。ただし、和歌山市へ行くにはかなり時間がかかるので、大阪との結び付きが強いと言えるでしょう。
また自動車道路では、東西には和歌山市から奈良市および京都市まで結ぶ国道24号線が横断しており、南北では大阪から国道371号線が通っています。
国道24号線と国道371号線が交差する、橋本市の中心部
柿が名産品
橋本市や近くの九度山町、奈良県五條市は柿が名産品です。ちょうど秋が旬で、橋本市内では美味しい柿が売られています。
特にお勧めなのが、紀の川沿いにある「ファーマーズマーケット やっちょん広場」です。柿はもちろん、JA直売所のため地元で採れた安くて新鮮な農産物が数多く売られているので、柿の時期のみならず季節を問わずに買い物を楽しめます。
安くて新鮮な野菜や果物が手に入るやっちょん広場。秋は柿がお勧め
また、食菜館というレストランもあり、地産地消の週替わり定食を堪能することができます。定食はボリュームがある割りには820円と大変リーズナブルになっています。また、定食以外のメニューもあります。
広い無料駐車場を備えているので、ドライブがてらに農作物ショッピングと食事を楽しむのがいいでしょう。橋本市中心部から国道24号線を西へ、さらに看板を目印に南へ入って行きます。なお、第一水曜日および年末年始が休業日となっています。
やっちょん広場にある、食菜館の地元食材による定食(一例)
受験合格祈願には学文路天満宮へ
南海高野線の橋本駅から高野山方面へ2つ目に学文路という駅があります。いかにも学問にご利益がありそうなこの駅名、実はこの駅の切符が受験生には大人気で、受験生用に5枚綴りの入場券が売られています。「ご(5)入(場券)学(文路)」という縁起担ぎですね。
また、線路に撒く滑り止めの砂まで売られています。もちろん、志望校に滑らないようにという意味です。
受験生に大人気、南海高野線の学文路駅
なんとなく縁起が良さそうなだけではなく、実際に学文路駅から徒歩約15分の所には学文路天満宮があります。天満宮ですから、学問の神様・菅原道真を祀った神社ですね。
当然、この地名も道真公が由来かと思って宮司さんに訊いてみたら、どうやらそうではないらしい。元々は梅が香るという意味で「香室」だったと宮司さんは説明してくれました。そして、道真公の影響で「学文路」という字が充てられるようになった、と。
また、調べてみると「禿」という漢字だったという説もあるようです。でも「禿」だと「はげ」と読んでしまうので、なんとなく嫌ですね。道真公さまさまです。
受験生の参拝客が多い、菅原道真を祀った学文路天満宮
ここまで読んで、イライラした人も多いと思います。そもそも「学文路」ってどう読むねん!?と。実は「かむろ」と読むのが正解で、難読駅名・地名として有名です(つまり「禿」は「かむろ」とも読みます)。
一つ勉強になりましたね。これも学問の神様のおかげです。もっとも、入学試験には出ないでしょうが(笑)。
2016年10月14日