【大阪・難波】看板に偽りなし。難波で魚を喰うなら「難波地魚屋台 豊丸」
漂流の果てにたどりついた店
冬の宴会は鍋に限る。先日の友人たちとのあんこう鍋に続き、今度は魚介鍋を妹と堪能してきました。
場所はこちら。大阪・難波高島屋から徒歩30秒。道具屋筋へと続くアーケードに入ってすぐの場所にある、「難波地魚屋台 豊丸」さん。
本当は、別の店で鍋の予定だったのです。が。この日は12月の金曜日。忘年会に最適なタイミングだったようで、目当ての一軒でまず断られ、次に探した3軒も予約でいっぱいとのことで断られてしまいました。
このお店にたどり着いたのは、偶然です。「取りあえずいけるか聞いてみる?」と入って、運よく空いていたのがここでした。「鍋さえ食べられりゃ、どこでもいいや」4軒も予約を断られた後辿りついただけに、我ら姉妹、若干捨て鉢になっておりました。
「2時間制でお願いします」「はい、は~い」
入口にいた店長さん(?)の言葉を背に受けながら、狭い階段を3階まで登ります。10人くらいは座れそうな広い部屋と個室の間、2人がけの半個室が我らの今宵の会場です。
期待以上の品揃え
なにはともあれ、まずは乾杯。外は寒風吹きすさんでおりましたが、幸い店内はぽっかぽか。となれば、一杯目はやはりビールでしょう。
さて料理も頼まなきゃねと開けたメニューには、お造りから一品、天ぷらなど、ずらりずらりと美味しそうな料理達の名が。飛び込みで入ったお店ではありますが、「鮮度抜群」と書かれた看板にいつわりなし。近くの黒門市場もありますし、スンバらしい品揃えでございます。
そして、本日のメイン、鍋。三種類あるうち好物の牡蠣もあったのですが……妹は苦手ですので、今回は魚介にしました。ちなみに鍋は一人前から頼めます。
お兄さんが持って来てくれたこちらの鍋に妹と歓声を上げつつ、「もうこれだけで、この店に入って正解だよね!」なんて頷き合いました。
さらにですね、こちらをご覧ください。鍋にあらかじめ入れてある海老くん達とは別に、こちらの鮭とはまち君が届けられました。「鍋が沸いたら、お湯にくくらせてどうぞ。新鮮ですから刺身としても食べられます」
店員さんのその言葉に、テンションが上がります。ならばまずは一口。う”、うまいぞぅ~~。
こちらは鍋が煮えるまでの場つなぎに頼んだ、トマトと一本漬けのキュウリさん。
そしてこちらは、天ぷら君達。大阪名物・紅ショウガの天ぷらがでかい!
はははっ。これらの料理は、鍋と一緒に注文しておりまして。もう少し頼もうとしていたわたしに妹が、「いやいや、鍋の量を見てからにしようよ」と冷静な突っ込みを入れてくれました。
ありがとう妹よ。君の言う通り、鍋も天ぷらも予想以上に多かったね。
なにしろですね。我らの卓はこれだけの大きさしかありませんから。鍋用のカセットコンロにお皿を置けば一杯です。天ぷらのトレイと、どかっと銀色の器に盛られた大根おろし君は、申し訳ないけれど床に直置きです。
よし。どんどん食べて、場所を開けましょう!
ふむぅ……やはり、呑むしかあるまい。
あ、さて。さて。天ぷら君達の他にも、もう一品だけ頼んでいました。
それがこちら。アジとタコの「なめろう」です。ここが新鮮魚介のお店で、メニューにこいつを見つけた瞬間、頼むしかないと思いました。
「っかぁ~」まったく女性らしくはありませんが、これがなめろう君を一口食べた瞬間の、わたしの感想です。それを横目に我が妹はいそいそと地酒のメニューを手繰り寄せ、吟味し始めました。
「あ~どうしよっかなぁ~焼酎? でもなめろうならやっぱり酒? 辛口で……」
そう呟きながら、真剣に悩んでいますねぇ。まぁ悩むのも当然。写真の通り、この豊丸さんは中々の品揃えですから。
で、で。二人して悩んだ結果頼んだのは、こちらの二点。手前が「浅間山」、奥が「緑川」。なんとこのお店は一升瓶を席に持って来てとぷとぷ注ぎながら、「いいところで止めてください」なんて言って下さるんですよ。よっ、太っ腹!
わたしは自分が粗忽者である事を知っていますから、零れない程度で止めてもらいましたが、妹は表面張力の限界に挑戦していました。
ふう。喰った、呑んだ。制限時間の二時間ぎりぎりまで、喋り倒しました。書き忘れるところでしたが、お鍋の〆は雑炊にしました。他にうどんも選べます。
うむうむ。このお店は「アタリ」でした。皆様も難波で魚と天ぷらを愉しみたいならば、この豊丸さんへどうぞ。
難波地魚屋台 豊丸
http://www.sakana-suki.com/nanba-toyomaru/
2016年12月22日