【岐阜県】日本で飲めるのはここだけ? コーヒーの原点、ギシル・コーヒーを提供する待夢珈琲店

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車がないと移動できないくらいの田舎にある人気店

ランチを食べて、買い物をして、そろそろおやつの時間…。美味しいコーヒーが飲みたいよね、って事で妹オススメの待夢珈琲店に連れて行って貰いました。

待つ夢と書いて、「タイム」と読みます。ハッキリ言って私の地元界隈は車ではないと移動できないような田舎なのですが、こちらの喫茶店には全国からコーヒー通が集まって来るほど人気があるようです。てか地元では有名なんだけど、私しばらく地元離れてたし知らなくてごめんなさい、って感じなんですけども…。

現在の店舗の道を挟んだすぐそばに、旧店舗があるのですが、こちらは現在コーヒーの焙煎に使用されているんだそう。この旧店舗の前の駐車場も利用可能でした。

では、いざ入店…。妹も実家の家族も、もう何度も来ているそうです。名古屋の食文化の影響が大きいので、子供の頃からモーニングによく連れてかれたし喫茶店(最近ではカフェともいうのか)に行く頻度は高いなあとは思ってましたが、ここのコーヒーが美味しいので他で飲めなくなってしまったんですって。

入り口すぐ、レジの後ろにはズラリとコーヒー豆が並んでいます。自宅で飲めるようにパック詰めにされたものも。(※ご厚意で許可を頂けたので撮影させて頂きました)

一番人気というか、やっぱり飲みやすいのは待夢ブレンドなんだそうですが、マスターさんがコーヒーは美味しく楽しく飲めればいいよね、というコーヒーの美味しさを伝える事に注力されている方なので、コレといった決まりなども別になくて、好きなものを飲んで~っていう気軽さも素人の私にはありがたい雰囲気だったように思います。

本日のプレミアムコーヒーも見逃せません

ちゃんとこういう風に説明があるのも嬉しい。この日のオススメコーヒーは、トラジャ・カロシ(450円)というものでした。妹は「これ美味しいんだよね~」と言いながらこれにしてたような気がする。

さて、私はどれにしようかな…。素人なのでやっぱり飲みやすそうなブレンドにすべきか…酸味がちょっと苦手なので、苦みが強い豆を選んでもらおうか。そうなんです、私コーヒーは嫌いではないのだけど詳しくなくてですね。ハワイで沢山買って帰るので、コナコーヒーくらいならわかるのだけれど、あとは酸味が強くなくて飲みやすければなんでもいいや~って感じ。

全国からマスターが焙煎したコーヒーを飲みたい!という通な方が集まって来たり、毎日必ずやってくる常連さんが沢山いたりする、そんな待夢珈琲店なのですが、メニューを見て頂ければわかる通りとってもお値段が良心的なんです。そして種類も豊富。

もしかして一部の方からは「ちょっと邪道なんじゃないの?」と言われてしまいそうな、こんな甘い系のコーヒーもあったり、少し前に流行ったバターコーヒー(500円)までありました。本当、メニューが沢山ありすぎて迷う、迷う。毎日モーニングで通ってもなかなか制覇出来無さそうです。
美味しく楽しんで貰いたいというマスターのお気持ちでお値段の設定もそんなに高くないのもありますが、とにかく美味しいという事で多くのファンが通っているんだろうなあ、と思いました。

なかなか決められない私に妹とお店の方がすすめてくれたのが、このギシル・コーヒー(500円)。これはコーヒーの元祖とも言える飲み物で、大変貴重なものらしく提供できるお店もほとんどないそうです。そ、そんなのたったワンコインで飲んでしまっていいんですか、という感じ…。

まるで中国茶のようなお作法で、コーヒーの香りをまず楽しむ

まず運ばれて来たのは妹の本日のコーヒー、トラジャ・カロシ(450円)。手前に置かれているカップは聞香杯(もんこうはい)というもので、コーヒーの香りを楽しめるというもの。中国茶に似てるかも知れない。マスターいわく、

珈琲の香りには、豆を挽くときに薫る「フレグランス」、
カップから香る「アロマ」、
飲んで鼻孔に広がる「フレバー」の3種類があります。
(公式サイトより引用 http://www.timecoffee.cafe/)

との事で、確かに私もコーヒーあんまり詳しくはないけれど、香りを嗅ぐのは好きだしなんだかホッとする事もあるもんね。

そして、私のオーダー分が運ばれて来るまでの間にお店に置かれていた資料でギシルについて勉強します。なんとこのギシル・コーヒーを輸入&提供した事でマスターは新聞にも掲載されたそうです。それくらい大変貴重な幻のコーヒーなのですね。

で、これがギシル・コーヒー(500円)。紅茶のようなスタイルで登場しましたが、漂う香りは漢方薬っぽいというか薬膳のお茶のような感じがします。私、チャイとかスパイスの利いたお茶は大好きなので、このギシル・コーヒーは普通に美味しいなと感じました。

イエメンでは「ブン」と呼ばれる焙煎した豆を煮だして飲むコーヒーと、もうひとつ「ギシル」と呼ばれるコーヒーの皮殻(果肉)を煮出したコーヒーの2種類が飲まれているんだそう。あの赤い部分の事かなあ。歴史的にギシルはブンよりも古い時代から飲まれていたそうで、コーヒーを追求しているマスターが試行錯誤を重ねられた上でみんなに飲んで貰いたーい!と提供を開始されたんだそうです。

現在、世界でギシル・コーヒーを飲んでいるのは、イエメンとエチオピアの一部(主にイスラム教地区)の人達だけなんだそうで、これは大変貴重な飲み物と言えます。

見た目は薄く淹れたコーヒーって感じですよね。香りも、いつも飲んでいる一般的なコーヒーっぽい香りがしつつも、ジンジャーやカルダモン、クローブ、シナモンなどのスパイスの香りもしっかりしているという、なんだか不思議な感じ…。

このカップがまた面白い。中国茶を飲むときのような茶器の形をしているんだけど、デザインは取っ手がないコーヒーカップ(またはティーカップ)のようだし、でも裏面を見ると日本コーヒー文化学会と書かれていたり。ギシル・コーヒーを日本で紹介したマスターの為に贈られたんだかなんだか、そんなエピソードがあったように記憶しています。

ポットの中身はこんな感じ。スパイス類ゴロゴロの中に、焙煎したギシルが混ざっているのがわかりますかね…。

味は、普段みなさんが一般的に飲まれているコーヒーを想像すると全く違います。あのコーヒー味ではないですね。近いのはやっぱり、濃い紅茶とか薬膳のお茶とかそっち系です。でも、チャイとかスパイスの利いたお茶の味が好みの人は気に入ると思いますし、あくまでもこれはギシル・コーヒーというものなんだ、と思えばなんともないです。

なかなか、こんな貴重な飲み物を頂ける機会はないので大変ありがたい体験となりました。

コーヒーにピッタリ!美味しいチーズケーキも頂きました

話、変わって。常連さんでもある妹いわく、待夢珈琲店はなんでも美味しいらしいです。コーヒーによく合うチョコレートやケーキなども用意されています。

チーズケーキだけでも2種類か3種類もあった!妹と違う種類を選んで食べ比べ。これはレアチーズケーキだったのかなあ。でも、すっごい濃厚でチーズをそのまま食べている感じがして美味しかったです。

普段、こってりベイクドチーズ派の私ですが、負けないくらいのこってり具合…!

これもまたちょっとタイプの違ったチーズケーキ。この時はお茶タイムだったのでお腹いっぱいでオーダーできませんでしたが、サンドイッチも美味しくて人気があるんですって。それにしても店内、ずーっと満席状態だった…すげえな!

なんというか、美味しいものをみんなにもっと知って貰いたい、食べて&飲んで貰いたいっていう気持ちって大事なんだな~、としみじみ思った。ギシル・コーヒーは確かに珍しいのだけど、例えばどこかの商社が単に珍しいからってだけで輸入して販売しても、果たしてどれだけの人が共感するのか…?みたいな。こういうのって最初は細々とでもいいから、やっぱりそれが好きでその道を追求し続けている人に伝えて行って貰いたいなあ、と思います。個人的にね。

おまけ。本当は自分用に買って帰りたかったのだけど、まだそこまでコーヒー通になれていない私は豆を挽くところで挫折=豆が勿体ない事になりかねないので、今回はコーヒー通の方へのお土産だけにとどめておきました。

その方の好みがわからなかったので無難に待夢ブレンド(100g 500円)。コーヒー豆やマスターについてのパンフレットなども頂きました。嬉しい!

すっごい美味しかったよー!という嬉しいお声を頂けたので、次は私も自分用に買ってみたいと思います。ちなみに妹はここの豆しか今は買っておらず、自分でちゃんと挽いて淹れて自宅でも楽しんでいるようです。「好き」って、いいね。

(2017年1月19日訪問)

●店舗情報
店名:待夢珈琲店(たいむこーひーてん)
住所:岐阜県瑞浪市一色町4-48-3
TEL:0572-68-7516
営業時間:08:00~19:00
定休日:毎週火曜日 第一水曜
HP:http://www.timecoffee.cafe/

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