お口の中でプリンに変わる！エリスマン邸・奇跡の「生プリン」

古今東西、美味しいプリンはたくさんありますが、“奇跡のプリン”と呼ばれる逸品があります。

アイスクリーム発祥の地横浜の異国情緒あふれる山手西洋館の一館“エリスマン邸”にある《生プリン》で、「お口の中で一瞬にしてプリンに変わる」と多くのメディアにも取り上げられました。

そんな“奇跡の”生プリンをご紹介します。

横浜山手西洋館“エリスマン邸”

元町公園の一角にあるエリスマン邸は、同じ横浜山手西洋館の“べーリックホール”と“山手234番館”の間にある洋館。

絹糸貿易商のフリッツ・エリスマン氏の邸宅として1926年の大正時代に建築され、当時は木造2階建て和館付の白亜の洋館でした。煙突、ベランダ、屋根窓などまさしく異国情緒あふれるデザインで、“現代建築の父”と呼ばれたアントニン・レーモンドの設計です。

一度解体されましたが1990年現在地に移築復元され、1階には暖炉のある応接間、居間兼食堂、サンルームなどがあり、当時の姿が垣間見られます。地下にあるホールは貸出スペースとなっており、1階にあったかつての厨房部分が現在『しょうゆ・きゃふぇ』として活用されています。

素材にこだわった“しょうゆ・きゃふぇ”

『しょうゆ・きゃふぇ』は、横浜山手にあるレストラン《エリゼ光》が、2014年4月にエリスマン邸内にオープンしたカフェで、《醤油》という素材にこだわってメニュー作りをしたことから名付けられました。

店内は、ウッディな造りの中に絵画などが飾られていて、ちょっと優雅な気分を醸し出しています。テーブル席とカウンター席があり、テーブル席は全て半円形のテーブルで、庭園を見渡せる方向にセッティングされています。特に窓際の一列は、かつてエリスマン邸のサンルームだったところですので、異国情緒と降りそそぐ陽の光に心躍ること間違いありません。

驚愕のスイーツ“生プリン”

カクテルグラスのようなオシャレな器に盛り付けられたのが噂の『生プリン』。

器からちょこっと顔を出した色鮮やかな卵黄に眼が釘付けです。恐らく皆さんは「これがプリンなの？」と思われることでしょう。白い層の“ホワイトムース”と茶色の層の“キャラメルソース”の二層の上の卵黄は、神奈川県にあるコトブキ農園の栄養と美味しさ共に完璧とシェフが認めた《恵寿卵》を使っています。

こだわりはこれだけではなく、この卵黄はチョイスすることができます。

神秘のパワーがあると云われる伊豆・大仁農園の《平飼い有精卵ホワイト卵》、有機野菜で生まれた奈良県・自遊農園の《平飼い無精卵》、そしてアトピーに優しい鈴鹿市・浅野養鶏の《がんばくん》の3種類があり、メニューを見ていると全部食べたくなるような魅惑の卵黄なのです。

マジックの種明かし“クリーミープリン”

「あまり混ぜすぎないで、軽く混ぜてお召し上がりください」と云われてサックリ混ぜます。

卵黄がすぐ崩れないのは、コトブキ農園の最高品質卵がなせる業か、鮮度や色艶は普段見たこともない卵黄です。キャラメルソースが表面張力で収まっているので、静かに混ぜないとこぼれます。

ホワイトムース、所謂ブランマンジェとソース、そして卵黄を絡めて一口いただくと…、確かにプリンです！

卵独特の臭みもなくクリーミーでまろやかな甘さながらも超濃厚な味わいで、まさに卵黄マジックを見せつけられたかのような驚きに包まれます。お口の中で一瞬にしてプリンに変わる『生プリン』、まさしく生まれたての絶品プリンです。

“長い名前”がこだわりのメニュー

“こだわりの素材”は他にも沢山あります。こだわりの発端である醤油を使用した逸品は『醤油パン』。

御殿場・天野醤油の最高峰《再仕込み甘露醤油》で焼いたフランスパンで、芳ばしい香りとしっとりした和テイストな味はクセになる美味しさです。また、バターの代わりに生プリンで余った卵白で作ったマヨネーズが添えられており、軽いバターのような風味になるのが驚きです。

この醤油パンに合う料理は、『本日シェフが仕入れた魚料理 ～三浦高梨さんより春野菜と共に、なでしこバルサミコと小田原青山園さんのオレンジソース～』という長い名前のメニュー名から、そのこだわり様がお判りになるでしょう。また、デザートも同様で、『小田原の青山さんが収穫したオレンジと天城真妻わさびショコラパフェ』と云ったように、凄まじいこだわりなのです。

素材にこだわった素敵なカフェの驚きの《生プリン》。是非、生プリンのマジックを味わってみてください。

2017年5月26日