しながわ水族館で、元気なイルカとアザラシに出会い、海底散歩を楽しむ旅 東京都品川区を歩く

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旧東海道の近くにあった鈴ヶ森刑場

今回も、東京都品川区のウォーキングを続けます。池上通りに別れを告げ、東海道線のガードをくぐって第一京浜国道へ。この辺りは、旧東海道が続いていた場所ですね。

第一京浜を渡ると、道路のそばに「鈴ヶ森刑場跡」の表示が…。

ここは江戸時代、北の小塚原刑場とともにあった刑場があった場所。小塚原刑場が北の日光街道沿いにあったのに対し、ここ鈴ヶ森刑場は南の東海道沿いに作られていました。

悪いことをしたらこんな目にあうぞ、と脅す意味では、よりインパクトのある刑罰として火あぶりや磔、水磔なども行われたらしい。多くの人たちが歩いている街道沿いに刑場を作ることで、犯罪の抑止効果を狙ったのでしょうね。

事実、今でも刑場跡には、井戸や、火炙用の鉄柱や磔用の木柱を立てた礎石などが残されていました。

当時の刑場は、今よりもっと広く、間口40間(74メートル)、奥行9間(16.2メートル)もあったという記録が残っているそうです。江戸時代に、ここで10万人以上の罪人が処刑されたと言われているものの、詳しい記録は残っていないのですか。

この地で処刑された有名人は、反乱事件の首謀者のひとりであった丸橋忠弥や将軍のご落胤と主張した天一坊、恋人に会いたい一心で放火事件を起こした八百屋お七などがいます。

この場所は、隣にある大経寺の境内となっており、このお寺は受刑者の菩提を弔うために建てられたとのこと。現在の刑法に当てはめれば、死ななくてよかった人もいたのでしょう。そんなことを思いつつ、しっかりお参りするのでした。

埋め立て地に作られた海水の人工湖が美しいしながわ区民公園

鈴ヶ森刑場跡のすぐ近くにあるのがしながわ区民公園。刑場跡でブルーになりかけていた気持ちを、美しい風景で癒すことができました。

この公園は、かつてここにあった勝島運河を埋め立てて造られたそうな。面積は約12万7千平方メートルもあり、桜の広場やスポーツの広場、噴水広場、潮の広場などに分かれています。

今回は先を急ぐので、敷地全部は回れなくて、潮の広場だけ。それでも、これだけの広さがあるのはすごい。

全面オープンしたのは、昭和62年4月。潮の広場にあるのが、海水を利用した1万平方メートルの人工湖「勝島の海」ですね。

水辺にせりだしたヨットハーバーに見える建物はレストラン「ドルフィン」。ビルがすぐ近くに迫っていますが、三浦半島にもこれに似た景色があると思ったのでした。

海の周りの緑にはせせらぎも流れ、子供たちが歓声をあげていました。

園内には、300本の松並木があり、これは東海道の景観を模したものだとか。

春には、130本の梅や400本の桜が咲くそうなので、今度はお花見の季節に来たいですね。

コンパクトながら水族館の魅力満載のしながわ水族館

しながわ区民公園に来たら、忘れてはいけない施設があるのでした。それは、しながわ水族館。

事業主体は品川区で、入館料が大人・高校生1350円、中学生・小学生600円、65歳以上のシルバー1200円と比較的リーズナブルなのがうれしい。しかも、我が品川区民は、大人高校生800円、中学生・小学生400円、シルバー700円で入れるのですよ。

ただ、それを知ったのは最近で、1991年の開館時や前回来たときは、1350円で入ってしまったような。

それはともかく、しながわ水族館は、地上一階地下二階建て。それほど広くはないですが、イルカやアシカショー、ペンギンランド、サメ展示場、アザラシ館など、水族館の魅力的なスポットは一通り取り揃えてあるみたい。

地方からくる水族館ファンも多く、知る人ぞ知る穴場の観光スポットと言われるのも頷けました。

元気いっぱいのイルカやペンギン、アザラシに出会える

一階入り口付近の「海面フロア」では東京湾の魚や生物などが展示されています。ゴールデンウィーク中だったので、かなり混んでいましたね。

特に、イルカショーが行われているスタジアムでは立ち見の人たちもいる大盛況。

でも、こちらに観客が集まっていたので、ペンギンランドではゆっくりペンギンたちを眺めることができました。

こちらのアザラシ館。

前回来たときは、見た記憶がないと思ったら、2006年に新設されたらしい。昔見たテレビで、お年寄りがアザラシのロボットで癒されるというシーンを見たことがありますが、やはりモノホンはかわいいですな。

ぬいぐるみサイズではありませんが…。

アザラシ館の下は直径約11メートルの円型水槽になっていて、ものすごいスピードでアザラシが泳いでいます。

動きが速くて、なかなかうまく写真に納まりませぬ。

その円型水槽の中に、直径約6メートルの円柱状の観覧スペースがあって、アザラシが泳ぎ回る様子を360°の角度から観覧できます。

一匹は、こんなところでさぼっていました。

世界の珍しい魚に出会える

地下の海底フロアへ降りると、世界のさまざまな魚に出会うことができます。

普通の魚が泳いていると思ったら…

なんと、ピラニアですか。フナやコイだと思って近づいたら大変なことになりますな。

「世界の大河から」水槽では、アマゾンや東南アジア、中部アメリカの大河で生息する巨大魚を見ることができます。

レッドテールキャットフィッシュ、ピラルクなどはおどろおどろしい外観。近くで見た子供たちが泣き叫んでいるのが印象的でした。

電気ウナギが電気を出す様子も観察することができます。これも一種の自然エネルギーかもしれませぬ。

クラゲの種類も豊富です。よく見ると、地球上の生物には見えないかも。

底の散歩道を楽しめるトンネル水槽

しながわ水族館の目玉と言えば、何といっても、「トンネル水槽」。

今は、真下から泳ぐ魚を観察できる水槽を持つ水族館が増えていますが、しながわ水族館の開館当時は、物珍しくて評判になっていたのを覚えています。

ホームページによれば、1,500尾もの魚たちが泳ぎ回る大海原が、天井いっぱいに広がるとあります。確かに、海底を歩いているような気分になりますね。

ウミガメも広々とした水槽ゆったり泳いでいます。

全長22メートルの海の散歩道をゆっくり歩き、水中散歩を堪能しました。

神話の世界をイメージしてしまうシロワニに出会える

水族館の出口近くにあるのが、「シャークホール」。

お化け屋敷では、出口付近にインパクトのある仕掛けがあることが多い。最後に、ほっとした観客を脅かすみたいな…。

サメの歯や剥製などの展示だけでもインパクトがありますね。

さらに、この巨大なサメは、シロワニという種類ですか。何を考えているかわからない目と鋭くとがった歯は、映画のジョーズそのまま。

背筋が寒くなりながらも、因幡の白兎が毛を剥ぎ取られたのは、ワニと呼ばれる生き物だったのを思い出しました。

それは、もしかして、それがこのシロワニ?

本当だったら、神話の世界の生き物を見ているのかも、と思ったのでした。

2017年6月7日

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