丹波黒の地、京の都の文化も薫る篠山市散策の旅!!~城下町編~
古くから京都と山陰・山陽地域を結ぶ交通の要衝にあたる兵庫県・篠山市。丹波地方に位置する篠山では、秋になれば山里の幸、黒枝豆や丹波栗や高級品ともされる丹波の松茸を求めに周辺地域から人々が多数訪れます。
今回は秋が深まるこの時期に、歴史ある篠山の城下町を散策します!!どんな発見があるかるか楽しみですね!!
篠山城跡・大書院
丹波国篠山藩5万石の政治・経済・文化の拠点として、徳川家康の命により築城された篠山城。この地での築城には豊臣氏の居城・大坂城の包囲と、豊臣氏ゆかりの諸大名へのけん制目的もあるとされています。
初代藩主には家康の実子・松平康重が赴任し、その後、松平氏8代、青山氏6代と徳川家譜代の有力大名に引き継がれ、明治を迎えるまで幕藩体制のもと、その役割を果たしたと記録されています。
現在の篠山城跡には、復元された大書院と藩主ゆかりの青山神社があります。この大書院はドラマのロケでも使用されたこともあり、内装も壮麗で素晴らしいものでした!!
天守台に位置する石垣からは、初代藩主・松平康重の居城であった八上城跡のある高城山を望むことができます!!(写真中央、手前。)
なみなみと水を蓄える堀に沿い、桜の樹が立ち並んでいるため篠山城跡は桜の名所としても知られているそうです!!
昔の名残りある建築群
篠山城跡の北側の通りを歩くと、レトロな様子を醸しだす建築が目を惹きます!!城跡の北側には官庁関連の建築が多くあり、旧・篠山町役場として使用されていた建築が現在ではみやげ物やカフェを備えた観光施設となっています。
「大正ロマン館(旧町役場)」正面にある観光案内所。こちらもレトロさがいい味だしてます!!
さらに城下町を散策すると、築200年ほどになるという酒蔵を発見!!
地酒「鳳鳴」を取り扱っており、酒蔵や母屋も見学できると後で知りました。酒蔵見学したかったですね(残念)。
丹波と但馬地域は日本3大杜氏に数えられるほどの酒処でもあり、この篠山には10を数える酒造が集まっています。今回の旅行ではお酒にありつけなかったので、次回の楽しみです!!
市立歴史美術館
篠山城跡の北側の通りを進むと、地方裁判所として使用されていた旧庁舎(現・歴史美術館)に行き当たります。
常設展示として、篠山に伝わる武具や漆芸、絵画などの美術品や、篠山藩窯・王地山焼、文化財等が展示されていました。また特別展として11月なかばあたりまで小規模ながらも名刀展が開催されています!!
また、この旧・庁舎が地方裁判所として使用されていた当時の名残りもありました!!裁判官・検察・弁護、それぞれの席に札があり、裁判所ならではの重みある空気感がありました。
武家屋敷・安間家史料館
篠山城跡の西側には御徒士町(おかちまち)と呼ばれる武家屋敷が立ち並ぶ通りがあります。明治期の廃藩置県後に篠山に留まった武士たちが生活していたため、手入れが行き届いており、現在でも当時の面影がよく残っていると言われています。
藩の標準的な住宅だったそうで、豪華ではありませんが、落ち着いた佇まいのある住居でした!!
玄関横にある庭園。
土間には「おくどさん(かまど)」がありました。また縁側もあり、歴史もののドラマでもよく見る日本古来の建築様式そのものでした!!
また、庭の一角には、丹波焼きでできた水琴窟もあり、日本の庭園文化の粋なところを感じることもできます!!
城下町散策
この篠山の城下町にも、「ならでは」の風景がたくさんあります!!
元祖・黒豆ぱんの店。平たいパンに大粒の黒豆があり素朴な味わいがあります!!
大粒の丹波栗。店先では焼きたての栗の試食もできます!!
特産・黒枝豆。味わえるのは今の時期だけで、ふっくらしているうえ、豆の味がしっかりしているのが特徴。酒のあてだけにするのはもったいない存在感です(笑)ただ、食べなれた地元の人がさらにおいしいとうなずく、「波部ぐろ」にありつけなかったのは残念でした。また来年ですね!!
和菓子・諏訪園。栗の味がしっかりした栗まんじゅうと大福で一服。丹波焼きで提供される日本茶もまた趣きがあります!!
インパクトがありすぎる外観(笑)ぼたん鍋屋。
旧・商家が立ち並ぶ河原町の通りを王地山へ向かう途中にある生活雑貨屋。青磁・白磁を扱う王地山焼き製作所が近くにあります。
手打ちそばを提供する「一休庵」
丹波黒豆のおかき製造。「小田垣商店」。店先には人が集まります!!
旅行のススメ
今回は城下町を歩き回りましたが、観光案内所やJR篠山口駅でもレンタルサイクルの手続きができるそうです。歩きでは回れないところまで足が伸びますね!!
歴史薫る城下町・篠山。ご当地ならではの食文化があり、京の都の文化も入り混じり、懐の深い丹波篠山。秋が深まるこの季節、ぜひ丹波・篠山へ足を運んでみられるのはいかがでしょうか?
2015年10月23日