兵庫県の隠れ温泉地!宝塚温泉で低速徘徊〜脇道観光・ひと編
どこの観光地でも同じなんですが、人があふれ、ごったかえす場所のすぐ脇に、情緒あふれるいい場所&奇異なる名所がひっそりとあるんですよね。そんな脇道の名所視点の観光巡りを、宝塚温泉およびその周辺でご紹介します。
宝塚は、漫画家・故手塚治虫氏ゆかりの地
いきなりですが、漫画家・故手塚治虫氏をご存じですか? 知らない方、興味のない方は1ブロック飛ばしてご覧ください。手塚治虫氏は、昭和3年(1928年)11月3日、大阪府豊中市で生まれ、5歳の時に宝塚市へ転居、ゆえに育った生家はココって解釈で、宝塚市立手塚治虫記念館が開館しました。ちなみに記念館の場所は歌劇場東へすぐです。1階は常設展示とミニシアター、2階は企画展と全蔵書の閲覧コーナーです。特に全蔵書閲覧はマニア垂涎であります。詳しくは記念館の公式サイトでご覧下さいね。
漫画の神様・手塚治虫氏が育ったゆかりの地を記した研究誌「虫マップ」(田浦紀子氏・高坂史章氏の姉弟作成)の内容が、虫マップのサイトで全コンテンツ公開されています。そこで紹介されたゆかりの地関連の記事を元に巡ってみたことがありますが、全部紹介すると別テーマになってしまうので、私が特に気に入っている場所「千吉稲荷」をご紹介してきます。
千吉稲荷は、手塚治虫記念館から徒歩で約30分かかります。宝塚駅経由で旧有馬街道へ出て西へ、行く手右側に「千吉稲荷へ」の看板を見つけたら、住宅地の細い路を奥へ向かいます。戸建やマンションに囲まれた場所にポッカリと里山の空間が現れます。田んぼの向こうにこんもりと小さな森が茂って紅い鳥居が見えます。ここが千吉稲荷です。手塚氏が子供のころ昆虫採集をよくした場所といわれています。お稲荷さんの周りには、ドングリ等の雑木が茂っています。きっと樹液に集まるカブトムシやクワガタ、タテハ等が採取できたんでしょうね。
隠れた名所・宝塚聖天寺
次に起点を阪急電車今津線・逆瀬川駅に移します。ちょっとマニアックな隠れ名所・宝塚聖天寺(大正8年創建)を訪ねます。徒歩だと西へ向かって山麓を約30分(宝梅中学の横にあります)上ります。バスで行くと阪急逆瀬川駅より阪急バスで光ヶ丘北行きに乗り「聖天下」下車すぐです。大きな青銅の狛犬とお寺なのに鳥居があります。なんでだろうとネット検索、なるほど…聖天=歓喜天=インドの神様で、頭は象、身体は人間の姿をした仏法および仏教徒を守る神様だそうです。その神様をお祀りするので、お寺でありながら鳥居があるんでしょうね。
本堂にお参りした後、次に墓地へ〜まず待ち合いの建物、円錐の屋根を持つ造りになってます。内部に入って天井を見る、なかなか面白い組方をされてますよ。
さてさて、待ち合い所を出て、正面の墓地を見渡すとあら?!小さな建物の上に旧海軍零式艦上戦闘機(通称零戦)が鎮座してます。なんでここにあるんだろうか〜と、その建物へ行ってみます。
零戦真下から見上げますと、ん?引っ込み脚が線描? レプリカですね。この零戦、特攻隊で亡くなられた方々への慰霊の為に造られたそうです。
最後に鳥居横広場にあるお堂の中を見てみますと、3メートルくらいある木像が!!「小林佐兵衛」という方らしい。ここの創建に携わった人かいなぁ~名前をネットで調べたら…。
幕末から明治にかけて大阪で活躍した任侠で、故・司馬遼太郎氏が「俄~浪華遊侠伝」という小説を書かれています。見知った大阪の地名がわんさか出てきてなかなかおもしろい内容ですが、このお寺の名前は出てきません。
ここまで来て元気のある方は、更に上にある「不動院」へ行かれてはいかがでしょうか? 修験の場という雰囲気のある場所です。不動院にあるおもちゃチックな五重塔が個人的には好きなんですよね〜次回は「湧きモノ」をテーマに脇道観光をご案内する予定であります。
2015年11月16日