水の都・東京が存分に楽しめる!個性豊かな海辺の公園を歩く旅 東京都港区、品川区
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お台場の顔、テレポートブリッジとセンタープロムナード
本日はお台場シリーズの最終回。過去4回のレポートで、ほとんどお台場方面は網羅したと思ったのですが、まだご紹介していない場所があったのでした。それは、青海地区のウエストプロムナード周辺。
現在のお台場は、フジテレビやダイバーシティ、お台場海浜公園の辺りが中心となっていますが、昔はこれからご紹介する船の科学館くらいしか施設がなかったのを覚えています。 …ということで、今回は港区の青海1~2丁目と品川区の東八潮を歩こうか、と。
スタートは、お台場海浜公園。
お台場と青海地区を隔てるのは首都高速湾岸道路で、そこに架かる巨大な歩道橋・テレポートブリッジをテクテク歩いて越えます。テレポートブリッジは歩行者専用なのですが、斜めに傾けた主塔がとても高くて存在感ありますね。
ウルトラ警備隊の秘密基地を歩いているような気分になりました。橋を渡って見えるのは、以前何度もご紹介した、お台場の象徴とも言うべき大観覧車。
ちなみにこの観覧車は、直径100メートル、高さは115メートルもあるのだとか。一周は約16分で、晴れた日には羽田や房総半島、富士山まで見渡せるのですか。床やいすがシースルーのゴンドラもあるそうなので、高所恐怖症でない方はどうぞ。
パレットタウンを正面に見ながら、芝生の緑が美しいセンタープロムナードを渡ります。どこまでも続く芝生の緑が美しい。
夜景が美しい水の広場公園
以前ご紹介したビーナスフォートの脇を通って直進すると、ゆりかもめの青海駅があります。駅のデッキからは、東京港の雄大な眺望が広がっていました。お台場には何度も来ていますが、このビューポイントは知りませんでしたね。
もう少し近くで見ようと階段を降りると、「水の広場公園」の表示が…。後で調べてみると、ここは都立の海上公園で、1996年4月1日の開園だとか。面積は約37000平方メートルもあるのですか。
ここからは、パレットタウン大観覧車や夢の大橋の夜景がきれいに見えるそうですよ。芝生に寝転がりながら夜景を見たらロマンチックな気分が味わえそう。
二つの顔がある青海南ふ頭公園
KYON 2のスターダストメモリーを口ずさみながら、上をゆりかもめが走る大通りを歩き、次の目的地・青海南ふ頭公園へ向かいます。この公園は、L字の形をしていて、景観にさまざまな趣向が凝らされているのですよ。海側と陸側の二つの顔があり、まずは陸側から歩くことにします。
臨港道路の入口近くにあるのが、壁泉。
これは、二段の壁を水が滝となって流れ落ち、小川から池へと流れるのですな。近くには、その水を利用した日本庭園があり、ゆっくりと散策することができまする。
海側は、東京港を一望できる広場がありました。
青海コンテナバースと隣り合わせになっており、巨大コンテナ船やガントリークレーンを間近に見ることができます。海を挟んで、高度成長のけん引役となった京浜工業地帯を眺めることもできますよ。
「江戸の町」にタイムスリップできる大江戸温泉物語
青海南ふ頭公園の隣にあるのが、温泉テーマパーク「大江戸温泉物語」。
ここは、日本初の温泉テーマパークとして、江戸開府400年にあたる2003年3月1日に開業したらしい。「江戸の町」にタイムスリップすることをテーマとしており、入館後は施設が貸し出す浴衣に着替えて過ごすのだとか。
前から一度行きたいと思っていたのですが、残念ながら時間がなくて、いつか絶対来ようと決意を新たにしたのでした。ちなみに、江戸時代の銭湯は混浴だったのですが、こちらの浴室は男女別ですので念のため。
お台場の観光スポットの草分け・船の科学館
風に吹かれながら海辺を散策し、青海客船ターミナルの近くへやって来ると年代物の船が見えました。
これは、かつての初代の南極観測船宗谷ですな。高倉健さん主演の南極物語にも登場しましたね。進水したのが昭和13年。太平洋戦争では輸送艦や引き揚げ船として活躍し、その後南極観測船になったらしい。南極観測船になったのは、戦争のときに魚雷が当たっても不発弾だったなど運の強さが決め手になったそうですよ。
今見ると、全長約80メートル、幅約13メートルで、決して大きくはないですよね。漁船を少し大きくしたようにも見えまする。こんな小さな船で南極まで行ったのですからね。その苦労の程が偲ばれました。
言い忘れましたが、宗谷は船の科学館の屋外展示施設。昔来たときは、青函連絡船・羊蹄丸も隣に係留されていたのですが、展示保存を終了してしまったそうです。以前来たときは、青函ワールドとして、昔の青森駅前の朝市や青物駅舎など興味深い展示があって楽しかったのですが残念。
それでは、船の科学館へと思ったら、こちらも本館展示は2011年9月30日をもって無期限で休止だとか。
大学時代、友人たちとプールへ来たり、社会人になってからも遊びに来たりと思い出深い場所が見られなくなるのは寂しいですね。本館休止の理由は、開館後37年が経過して施設建屋・展示内容共に老朽化が著しくなったからだとか。イギリスの豪華客船「クイーン・エリザベス2号」を模したという真っ白な外観は、全然劣化していないように見えるのですが…。
若く見えても、内臓がボロボロという人もいますからね。是非、リハビリして再び現役に復帰してもらいたいと思いました。
南国のリゾート気分が味わえる潮風公園
船の科学館に隣接する東八潮緑道公園から潮風公園へと向かいます。この辺りは港区ではなく、我が品川区になるのですな。
潮風公園は以前、13号埋立地の一画の「13号地公園」と呼ばれたらしい。その後、この周辺地域が臨海副都心として整備されるのに伴って、平成4年から平成8年にかけて全面改修工事が行われ、新たに「潮風公園」と名付けられたそうです。確かに、昔船の科学館に来たときは、周りにこんなハイカラな公園はありませんでしたね。
臨海副都心内では最大の公園なので、2020年の東京オリンピックの際はここでもさまざまなイベントが行われるのかもしれませぬ。
潮風公園は湾岸道路を挟んで、北エリアと南エリアがありまする。北エリアのシンボルは、夕陽の塔。日時計として作られ、春分・秋分の日の年2回、塔中心の隙間に太陽が落ちる神秘的な光景が見られるそうな。
そして南エリアのシンボルといえば、東京港を180°眺めることができる噴水広場と緑のプロムナードですかね。
ここは、南中央口と噴水広場を結ぶメイン園路。ワシントンヤシとカスケードで、南国の雰囲気ですな。行った日は、モデルとおじさまたちの撮影会が行われていました。噴水と戯れる美女たちに、海外の有名リゾートをイメージしてしまう一日でした。
2016年3月30日