【滋賀・長浜】戦国時代へＧＯ！ 殿、武者行列でござる。

歴史好き・戦国好きには必見のお祭りが先日、滋賀県の長浜で開催されました。その名も、「近世城下町 ふるさとまつり」、場所は前述の通り、滋賀県は長浜。琵琶湖の上端、関ヶ原の合戦の地とは山一つ隔てただけの処にある、太閤秀吉が初めて城持ち大名になって築いた街でございます。

週末の二日間にわたって開催されたお祭りのうち、わたしは土曜日にお邪魔しました。何故かって？　別の記事でご紹介している「長浜火縄銃大会」ともう一つ、「武将パレード」が開催されるのが、土曜日だったからです。

スタートは豊国神社から

武者行列の始発はこちら。長浜駅から徒歩分の「豊国神社」からスタートいたします。

豊国神社は太閤秀吉さんと稲荷大明神を祭っています。徳川政権下では恵比須宮としていましたが、建立した町衆がこっそり奥に秀吉君を祀っていたそうです。愛されていますねぇ。

その名残のせいか、神社の真ん中にあるのはご立派な稲荷社。ど～うですこの立派な朱塗りのお社！神社好きとしてはいきなりテンションMAXです。欄間の、宝珠を抱いた龍にお狐様の彫りの緻密なこと……！

駒犬の位置に鎮座ましますお狐様。何故か網で囲われておられます。逃亡防止か？

おっと！お狐様に見とれて、肝心の豊国、秀吉さんを見忘れるところでした。

豊国神社のお社の中も、パチリと1枚。写真では見切れておりますが、秀吉さんの横に加藤清正の提灯もありました。

一足お先に中心街へ

武将パレードが始まるのは13:30から。ちょっと早めに来すぎたせいか、武者や姫様達のご用意が整っておられないようで。いやまぁね？　イベントで楽しいのは分かりますよ。でもせっかく楚々とした小袖姿なのにスマホで撮影大会しているのは……。

ということで、一足お先にパレードの道筋、大手門通りに向かうことにしました。

丁度お昼時間で、駅でもらったびわ湖長浜ガイドに載っているクラフトビールをぜひ飲んでみたいとも思いましたが、万が一武将行列を見逃してしまったら、泣くに泣けません。

行列が練り歩く「北国街道」と「大手門通り」が交差するカフェで一息ついた後、ベストビューポジションを探しましょう。

おおっと！北国街道の先に、面白いもの発見！！その名も「武者隠れ道」。

まるで飛び出し坊やのごとく、鉄砲足軽の立て看板が並べられています。ちなみに道の先には、能面や能装束を酒屋さんの古民家に展示した、「今重屋敷能舞館」があります。

武者が来たー！

なんて撮影していると、後ろから軽快な陣太鼓の音が。振り返ればそこに、武者がいた。あ、違いますね。武者たちです。

「なにかパフォーマンスされるのかな～」と見守っているうちに、するっと通り過ぎる鎧武者たち。あぁうんそうですよね。その重い甲冑を着て、4時まで練り歩かなきゃですものね。

「豊国神社出発後、大通寺までパレードします」とパンフレットに記載されていたので、参勤交代の大名行列のごとく、道中をゆぅっくり練り歩くのかなと思っておりましたが、どうやらぐるぐる回る様子。ならばいっしょに歩くの面映ゆいので、先回りして、ついでに街を散策しちゃいましょう。

ってことで。こちらが武将パレード終点の「大通寺」。安土桃山時代の建築様式をつたえる、真宗大谷派の別院です。

伏見城の遺構と言われる大広間。その横の回廊を渡った先には、丸山応挙や狩野山楽たちの襖絵が飾られています。街歩きでちょいと足が疲れましたので、見学がてら、広間の端っこででも休憩させて頂きましょう。

武者が来た~！ アゲイン

 大通寺で休憩した後は、大手門通りへと散策しつつ戻ります。だって、武将パレードの陣太鼓が聞こえてきましたからね。

ハイ、来ました。南蛮風の金の鎧武者を先頭に、がっしゃがっしゃと武者たちが歩いておられます。先頭の金の烏帽子は前田利家公だそうですよ？

ううんシュールな光景。長槍を持った勇壮な鎧武者の後ろに、エコバックを持ったおじ様。武者姿の皆さんがよくよく見れば少し恥ずかしそうにしていたのは、この状況のせいでしょうか。

おっと。今度は加藤嘉明公の鉄砲隊がやってきました。その後ろには華麗な演舞で楽しませてくださいました堺や国友鉄砲隊の皆様が続きます。

さてさて。現在時刻は2時を過ぎたばかり。これから4時まで皆様、どうぞお気張りなされ。拙者、ひと足をお先に観光させていただくでござる。

2016年6月17日