ナマズで町興し!埼玉県吉川市でナマズを食べつくそう
江戸川と中川に挟まれた埼玉県吉川市は、江戸時代、川の町として川魚料理が有名でした。川魚料理で特徴的なのがナマズで、現在でも市内の老舗料亭や飲食店でナマズをいただくことができ、更に町興しとしてナマズが活かされているのです。
シンボルはゴールドナマズ
JR吉川駅に降り立ってまず驚くのが駅前で、なんとゴールドに輝く『なまずモニュメント』が圧倒的な存在感を放っています。よくよく見れは親子のナマズで、これがナマズの町吉川を解くキーなのです。
吉川市は、昔から、なまず料理を始めとする川魚料理が盛んで、現在もその伝統を守り抜いている店舗もあり、多くの地元民に愛されてきたのです。
そんな吉川市民に親しみのあるなまずを題材にして作られたのが、親子の漆塗り金箔のモニュメントなのです。《なまず》は川、自然、生命力を表し、《親子》からは絆、優しさ、平和を、《漆》からは雅、麗しさ、歴史、そして《金》からは発展、栄華、未来を表現しているのです。
駅前でナマズの情報
駅前に有るお店が『アッピーランド』。
ナマズをテーマとした観光案内所を兼ねたアンテナショップです。それほど大きなショップではありませんが、入口の横には本物のナマズが飼われています。
ショップ内には所狭しとナマズの特産品やグッズなどで溢れています。せんべい、まんじゅう、手ぬぐい、ハンカチ、キーホルダー等々、20種類以上のアイテムがあります。特に人気なのがゆるキャラ「なまりん」のグッズで、ポストカード、シール、缶バッチ、ぬいぐるみ、ストラップ、Tシャツなど豊富です。
勿論、吉川市のお土産や観光についても案内してくれるので、まずは立ち寄ってみてくださいね。
ナマズの町吉川の発祥
吉川市のナマズにとって重要なのが市内を流れる川です。
市の東側に江戸川、西に中川が流れ、平坦で地味肥沃な吉川地域は、古くから農耕に適していました。そして河川を利用した流通拠点として市なども開かれ大いに栄えたのです。
このように川で栄えた歴史をもつ吉川では、川魚料理という食文化が根付き、江戸時代初期には、河岸付近に川魚料理を売り物にした料亭が軒を連ね人々の舌を楽しませたのです。
「吉川に来て、なまず、うなぎ食わずなかれ」といわれるほどの名声があり、新撰組の近藤勇、元総理大臣福田赴夫氏、同中曽根康弘氏なども吉川に来て食しています。そんな歴史の原点が『中川』なのです。
市内各所にあるナマズショップ
アッピーランドで見た特産品やグッズを街中に見て歩きましょう。市内には数多くのナマズの特産品を扱うお店がたくさんあります。
「なまずまんじゅう」と「なまず最中」で名高い老舗《まるしん菓子店》、大きなおせんべいの看板とナマズせんべいが8種類入った大人気商品「いいとこ取りBOX」の《二合半堂まつざわ煎餅》、「鯰のどら焼き」と「鯰さぶれ」が評判の《御菓子司 中村屋》などのお店があります。
また、ナマズのイラストがユニークな「手染めなまず手ぬぐい」のある《NUSHISA》や愛嬌たっぷりの「なまずキーホルダー」を扱う《シノダベルトコーポレーション》などのグッズもあります。
食べ歩きやお土産にナマズのを探してください。
最後はじっくりナマズを味わいましょう
「吉川に来て、なまず、うなぎ食わずなかれ」の言葉どおり、最後はやはりナマズを食しましょう。
現在、市内で実際にナマズが食べられるお店は数店舗あります。400年の歴史を持つ老舗から、リーズナブルにいただける割烹まで様々です。
そんな中の一つが『割烹 ますや』。
遠方からも“なまず”を食べにくる、なまず料理の認知を高めた店で、多くのメディアに取り上げられたお店です。ナマズのコースもありますが、食べていただきたいのは《天ぷら》と《たたき揚げ》です。
《天ぷら》は、泥臭さもなく上品な白身魚の味とふんわりした食感が嬉しい逸品。また《たたき揚げ》は、ナマズの身と骨を一緒に“たたき”、味噌を塗って油で揚げたものです。見た目はグロテスクですが、一般的なツミレよりは軟らかいなから、骨のコリコリ感ともマッチングが絶妙な一品です。
是非、著名人も食べていったナマズをご賞味下さい。
歴史と文化、そして自然に育まれたナマズと是非、触れ合ってみてください。
2016年7月6日