但馬の小京都・豊岡市出石!!「皿そば」屋並ぶ城下町散策の旅!!
但馬の国、兵庫県豊岡市出石。碁盤の目状に整備された町並みが京都に似ていることもあり、「但馬の小京都」と呼ばれています。江戸時代初期に現在の町並みが形成され、歴代の城主の統治を経て今に至ります。
夏と冬で町並みが大きく変わる地域ですが、通年、観光客の絶えない町です。
今回はそうした城下町・出石で「出石ならでは」を探して歴史ある町並みを散策します!!
城下町に寄り添う出石城跡
町並みを北側に眺める有子山の麓に出石城跡はあります。有子山山頂には山城として有子山城(跡)がありますが、出石城(跡)は軍事拠点としての山城よりも藩主御殿や政治機関としての役割を帯びた様子を特徴としています。
近代建築の登城門と登城橋。
明治期に廃城になった後に復元された櫓が城跡を飾っています!!
城跡に添う階段には、京都・伏見稲荷を思わせる鳥居が連なっています!!
そして登城橋が架かる小川には夏の風物詩、音色が涼しい風鈴が多数!!
城跡からは近代化してはいますが歴代城主の眺めに思いを馳せることができます!!
風情ある町並み
そして、出石といえばこの風景でしょう!!
大手門跡の傍に建つ辰鼓楼は明治期の建設で比較的近代建築ではありますが、城下町・出石の風景を創出しています。さらに冬にはモノクロの味わいある景色へと変化します!!
食事処も料理旅館の佇まいがあります。
通りと筋がわかりやすい区分けがされた町で、みやげ物屋や皿そば屋の立ち並ぶ通りと、生活品を扱う店の並ぶ通りに分かれています。古い町並みに統一された建屋や看板が味わいのある通りではカメラのシャッター音が響き渡ります!!
米穀店
金物屋
八百屋
町並みの中には芝居小屋や家老屋敷跡、寺社仏閣なども由緒あるものばかりで、小さな町でありながらも見どころ満載です!!
関西屈指のそば処
町並みを楽しみつつ歩いていると、関西指折りのそば処でもあるため、そば屋の看板をよく見かけます。
しかし、どうして元々はそばの産地ではない出石が「名物・皿そばが食べられる町」として知られるようになったのでしょうか。その背景が説明された碑が出石城跡地内にありました。(観光案内のマップにも説明されていました)
それによると、「出石城の歴代城主には国替えでそば処・信州から赴任した城主もおり、食べなれた味としてそばを懐かしむ城主のため、信州からそば職人が呼ばれ、そば打ちの技術が出石にも伝わり後発の出石焼きの小皿に盛る「皿そば」の様式が確立された」となっていました。
私は初めて「そば湯」が提供されるそば屋にこの町で遭遇しました。始めは何かわかりませんでしたが、飲むんですね(笑)
数あるそば屋の中には、「皇室献上」の意味合いのある看板を掲げているところもいくつかありました。
あまりにもそば屋が多いため、どこに入ろうか迷います(笑)
ふとひと息、「そばソフト」なるものを発見!!真夏の暑さもあり、ご当地アイス、おいしいものです!!
幕末から明治の偉人の名残り
出石に皿そばを食べに出かける人の間では、「よしむら」というそば屋がよく知られているそうです。
その「よしむら」の店舗横には「桂小五郎潜居跡」の碑があります。禁門の変の後、京都での潜伏生活が難しくなった桂小五郎は但馬商人の助けを得、京都を脱出し出石で潜伏することができたそうです。この地で桂小五郎は生活雑貨を扱う「荒物屋」を営みながら時勢をうかがっていたのでしょうか。
町の所々に桂小五郎潜居跡の碑がありました。
さらに、大河ドラマ「八重の桜」に登場した川崎尚之助の出身地でもあり、生家とされるところに看板がありました。(現在は別の家系の方宅となっています)
出石酒造・酒蔵
出石発!!地酒銘柄「楽々鶴」の酒造所です。
ひときわ目をひく年代を感じる赤い土塀。現在は「楽々鶴」の販売店となっています。
観光案内所近くのみやげ物屋にも並んでいる「楽々鶴」。土産に1本いかがでしょうか?
旅行のススメ
関西のそば処として名高い出石では味わうだけでなく、そば打ちの体験ができるのも魅力的です!!
豊岡市街地や城崎温泉にもほど近く出石の町並み散策と併せて周辺の温泉を堪能することもできます!!日帰りでも連泊でも但馬の魅力、楽しめます!!
ぜひ、但馬の小京都・出石へ足を運ばれるのはいかがでしょうか?
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2015年9月24日