楽しんで体験できる“醤遊王国”!「弓削田醤油」の工場見学
日本の伝統的食文化の一つである”醤油”は、大手メーカーを始め地元密着型の蔵元がいくつもあります。そんな蔵元の中で『醤遊王国』と聞くだけでそそられそうな蔵元が、埼玉県日高市の弓削田醤油です。醤油の魅力がいっぱい詰まった王国は、誠実な蔵元として評判が良いのです。
「学ぼう、遊ぼう、食べよう!」の《醤遊王国》の醤油ワールドな魅力を探ってみます。
学んでみよう
醤油のできるまでを知ることができる工場見学。一日数回行われており、個人であれば予約不要です。
醤油造りに重要な素材の一つが《水》で、工場内からは約100トン/日の伏流水が湧き出おり、この水を仕込み水として利用しているのです。その湧口にはサワガニなどの自然の風景が見られ、いかに清流であるかが窺えます。
(実際に使用するものは地下から汲み上げた伏流水を使用します)
工場内では原材料とその加工を知ることができます。
原材料は《大豆》《小麦》そして《塩》を使用して「麹」を作ります。大きな釜で蒸された大豆と、炒った小麦を混ぜ三日間かけて麹を造り上げます。そこに塩水を入れて樽に仕込み《もろみ》を造り上げます。ここまでが工場での工程になるのですが、迫力満点の釜を見るだけで圧倒されてしまいます。
場所を工場から仕込み蔵に移動します。
工場で出来上がった《もろみ》を樽に投入して約一年間醗酵・熟成させます。その樽を下から覗くとその大きさにビックリします。また、実際の樽の中にもはいれます。大きさもさることながら、この樽がおよそ300年くらい使用すると聞けば二度ビックリですね。
そして仕込み蔵の2階にあがると、樽に仕込まれた状態を見ることができます。基本的に冬仕込んで春から夏にかけて発酵させる寒仕込みです。蔵には入ることはできませんが、仕込み蔵の中の香りをかぐことができますので、是非、芳ばしい香りを味わって下さい。
遊んでみよう
仕込み蔵の隣が食堂になっていますが、ここでは醤油造りの体験ができます。それは寝かし込んだもろみを擦る工程で、昔ながらの手法が体験できるのです。
一つは無料で体験できる『搾り体験』。
テコの原理を応用した絞りシステムで、《キリン棒》と呼ばれる長い棒に体重をかけて絞り込むのです。小学三年生位が全体重をかけてやっと絞れるくらいです。もう一つが有料の『自分しぼり』で、1.8リットルのもろみを購入して搾り、生醤油として持ち帰れるのです。まさに自分で絞った生醤油は、オンリーワンの味がすることでしょう。
また。ここでは絞った粕(もろみ粕)が販売されています。キュウリなどの漬物に使用します。その日残った粕しかないのでアッという間に完売されます。もし、見つけたら必ず買って損はありません。
特別な漬物を作ってみませんか。
食べてみよう
色々なことを知ったら実際に食べてみましょう。
まずは醤油そのものを味わってみます。醤油がこんなにも違うのかと思わせてくれるのが《たまごかけごはん》セット。隣接する坂戸市のとれたて卵に埼玉特産の米「彩のかがやき」、味噌汁は弓削田醤油の地味噌を使用するこだわりのセットです。そしてそれに使用する醤油は《吟醸純生しょうゆ》と《たまかけしょうゆ》の二種類が添えられています。
《吟醸純生しょうゆ》は、搾りたての醤油をすぐにビン詰めしたもので、酵母や乳酸菌が生きたままの生醤油です。《たまかけしょうゆ》は、丸大豆醤油にみりんとカツオだしを合わせただし入り醤油で、たまごかけごはんがよりマイルドになります。その味は実際に食べてみて、比べてみてください。
この他には無添加調理の醤油「高麗王むらさき」を使用した芳ばしい香りの《醤油だんご》や濃厚で上品な《醤油ソフト(醤遊ソフト)》等があります。
買ってみよう
最後はお土産でも選びましょう。
直売所では、弓削多醤油自社製品や国内産大豆の豆腐・納豆など醤油と相性の良い製品が並んでいます。また全国の醤油コーナーでは弓削田醤油では製造していないタイプの他社製品も取り揃えているのが嬉しいところ。
更に搾りたて醤油やもろみ、もろみ粕等や、Tシャツ、書籍などのグッズも取り揃えています。
埼玉県の誇る弓削田醤油の工場見学で楽しく遊んでみてください。
2016年9月1日