まばゆい黄金の社殿!東京上野で見られる華麗な東照宮

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東照宮とはご存じ徳川家康を祀る神社で、家康の神の名である”東照大権現”に由来しています。全国に残る東照宮は約130社と云われ、本宮である日光東照宮、御遺体を祀る久能山東照宮が別格として存在しています。

その数多くの東照宮の中で『上野東照宮』は、江戸にある東照宮としての存在感と豪華絢爛な社殿に目を奪われます。日光に行かずとも上野で感じられる東照宮の煌びやかさをご紹介いたしましょう。

上野東照宮とは

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1616年に見舞いの為に駿府城を訪れていた藤堂高虎と天海僧正は、危篤の家康の病床に招かれ、三人が一か所に末永く鎮まるところを作ってほしいとの遺言を受けます。そこで高虎が当時藤堂家の屋敷地であった上野に1627年造営したのが『上野東照宮』です。

国指定重要文化財である《大石鳥居》をくぐると、参道脇には200基以上の石灯籠が並んでいます。これらは諸大名から寄進されたもので、中でも大石鳥居の前の広場にある高さ6.8メートルの《お化け灯籠》は日本三大灯籠の一つに数えられています。更に参道を進んだ奥に並んでいる48基の《銅灯籠》は国指定重要文化財で、特に唐門両側の6基は紀伊・水戸・尾張の徳川御三家から2基づつ寄進されたものです。

名工の手掛けた唐門

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正面にあるのが1651年に造営された『唐門』で、正式名称は唐破風造り四脚門です。

上部の《錦鶏鳥・銀鶏鳥》の透かし掘りは精巧で、室町~安土桃山時代の技術の集大成と云われています。内側の透かし彫りは、天下泰平の願いを込めて彫られたもので、政治事で間違いがあった時に鳴らす太鼓に鶏が住みつくほど善政で太平であったとする中国の故事に由来した《諫鼓鳥》です。

特に注目は門の両側で、日光東照宮の三猿を彫った左甚五郎の龍の彫刻があります。左側の龍は上を向き、右側の龍は下を向いています。しかし、左は《降り龍》で右を《昇り龍》と呼んでいます。これは「上の者ほど頭を下げて、下の者を重んじろ」という家康の教訓なのです。

透かし彫りの妙技

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ここから先、社殿を間近に見るには参拝料が必要ですが、是非、参拝しておきましょう。すぐ見える塀は、エメラルドグリーン、朱色、そしてゴールドの彩色が美しい『透塀』です。菱形の格子の向こう側が透けて見えることから呼ばれた国指定重要文化財です。

社殿の周囲をグルッと囲んでいる塀の上段には野や山の動物や植物が、下段には海や川の生物が極彩色の美しい景観を造り上げています。この彫刻が塀全体に200枚以上あるのですから、改めて家康の力を感じてしまいます。

ただただ垂涎の黄金色

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晴れた日には社殿の周りに敷き詰められた玉砂利が、黄金色に輝くほど眩しすぎるのが『社殿』です。現在の社殿は唐門や透塀同様、家康の孫である三代将軍徳川家光が改築したもので、こちらも国指定重要文化財です。参道側から拝殿、幣殿、本殿の三つの部屋のある権現造りで、社殿内は見ることはできません。

《金色殿》と呼ばれるほどで、金箔11万枚を使用し現代で換算すると約8億円相当です。更に金箔の上から彩色をしているので、彩色部分もうっすら輝いている豪華さなのです。

意外なことにここには家康の他、8代将軍吉宗と最後の将軍慶喜もご祭神として祀られているのです。そして云うまでもなく藤堂高虎と天海も一緒に祀られており、内部もまた秀吉の黄金の茶室の様に黄金の社殿だそうです。

五重塔ももとは東照宮のもの

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参拝は済みましたが、参道からずっと気になるのが右手にチラホラ見える『五重塔』です。

この五重塔は、当時の幕府の実力者であった土井正勝が1639年に建築して上野東照宮に寄進したのですが、1645年に花見客の失火により焼失した為、同年再建されたものです。

明治になり神仏分離令により寛永寺の所有となり、昭和33年に東京都に寄付されたため、現在の所有者は東京都になり、上野公園内にあります。その為、五重塔を間近で見るには、上野動物園の入園料が必要になるのです。なお、塔の第一層に安置されていた釈迦如来・薬師如来・弥勒菩薩・阿弥陀如来の四仏は、東京国立博物館に寄託されています。

豪華絢爛な上野東照宮はいかがですか。煌びやかな陽明門や左甚五郎の彫刻などが手軽に感じられます。特に春と冬のぼたん苑には多くの観光客が訪れます。

是非一度、上野東照宮を参拝して、家康と江戸時代の絢爛な光景を眺めてみてはいかがですか。

2016年11月28日

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