大阪の中心地・梅田!進化し続ける繁華街「キタ」
世界に選ばれたOSAKA
アメリカのニューヨーク・タイムズ紙で「今年(2017年)行くべき52の国や都市」として大阪が初めて選ばれました(日本からは他に沖縄周辺の島々が選出)。さらに、イギリスの旅行ガイド出版社ラフガイドでも、世界のトップ10都市として大阪を挙げています。
まさしく大阪が世界に認められたわけで、当コラムで何度も大阪について書いている筆者も非常に嬉しく思います。
さて、そんな大阪の「ミナミ」と呼ばれる難波や心斎橋を以前にご紹介しましたが、今回は「キタ」にご案内します。キタというのは大阪の中心地・梅田の周辺を指します。
大阪の中心地・梅田の茶屋町方向。M型のビルは毎日放送(MBS)
奇妙な街・梅田
梅田の中心にはJRの大阪駅があります。乗り換え路線には阪急電鉄の梅田駅、阪神電気鉄道の梅田駅、地下鉄御堂筋線の梅田駅、地下鉄谷町線の東梅田駅、地下鉄四つ橋線の西梅田駅、JR東西線の北新地駅(JRの大阪駅とは別駅扱い)と7つも駅があり、しかもJRは2路線(JR東西線を除く)、阪急は3路線なので10路線も集中しています。
ここまで読んで、奇異に感じたことはありませんか? JRが「大阪駅」と名乗っているのに、私鉄や地下鉄は「大阪駅」とは呼んでいないのです。こんな奇妙キテレツな都市は大阪以外にはなく、私鉄や地下鉄は旧・国鉄たるJRに合わせるのが当たり前なのに、その常識が大阪では通用しません。なぜそうなったのか、詳しい理由を知りたい方はこちらをご覧ください。
そのため、大阪人は店などを決めるときでも「大阪駅周辺」ではなく「梅田」と指定します。
初めて大阪に来た人は、
「ええと、甲子園へ行くにはまずJRに乗って大阪駅で降り、次は梅田駅から阪神線……?大阪駅から梅田駅まで、どの電車に乗ればいいんだ!?」
なんて悩みます(笑)。
梅田から仲間外れにされた?JRの大阪駅
再開発が進む梅田北ヤード
最近、梅田は大阪駅を中心に大きく生まれ変わりつつあります。長年、大阪に住んでいる筆者ですら、全く変わってしまった梅田で迷子になったことも一度や二度ではありません。
JR貨物の梅田駅が廃止になって、跡地となった梅田北ヤードと呼ばれる地区の再開発が進み、大阪駅も大幅にリニューアルしました。そして、大阪駅の北側には、大阪初進出となる三越伊勢丹が完成したのです。
2015年、三越伊勢丹はルクア1100(イーレ)となって再オープンしました。ファッション・ビルとして女性に大人気です。
さらにその北側、2013年には複合商業施設のグランフロント大阪が開業しました。4つのビルから成るこの施設は、ショッピングセンターはもちろん、レストランや劇場、ホテルやオフィスまで入るという、一つの街と言ってもいいでしょう。
梅田北ヤードに誕生したグランフロント大阪
梅田貨物駅の跡地は広く、まだまだ土地が余っているので、梅田北ヤードはさらなる発展を続けるでしょう。
そして、梅田北ヤードの北西部、大阪駅や他の梅田駅からはやや離れていますが、新梅田シティに梅田スカイビルがあります。地上173mで、空中庭園展望台が大人気です。
イギリスの出版社ドーリング・キンダースリーでは、日本の建築物で唯一トップ20に選ばれています。ここでも世界に認められたわけで、むしろ外国人に有名な観光スポットです。
世界のトップ20に選ばれた梅田スカイビル
高級歓楽街、北新地
では、今度はグッと南下してみましょう。阪神百貨店の南にある大阪駅前第1~第4ビル、さらにその南側の地区を北新地と呼びます。
北新地は、東京の銀座と並ぶ高級歓楽街と言われます。高級クラブや料亭などが立ち並び、街なかはセレブ感が漂っています。財布に余裕のある方はぜひ行ってください(笑)。
もっとも、最近では庶民的な店も進出して来ており、以前よりも敷居は低くなりました。
高級歓楽街、北新地の入口
キタの魅力はまだまだたくさん
梅田には他にも、東エリアにある阪急東通商店街や、その北側の茶屋町など、魅力的な街はまだまだあるのですが、今回はこれまでとします。一口にキタ、あるいは梅田と言っても、かなり広範囲ですね。
梅田へ行くには、新幹線の新大阪駅からJRで1駅、地下鉄御堂筋線だと3駅で着きます。また、バスターミナルも充実しています。大阪旅行の際は、必ず立ち寄る街と言っても過言ではありません。
では、キタを存分に満喫してください。
梅田の夜景
2017年1月20日