近鉄の観光列車「つどい」を利用して訪れたい三重県志摩市賢島

2016年に伊勢志摩サミットが行われた三重県志摩市賢島。リアス海岸の入り組んだ湾に、真珠やカキの養殖いかだが浮かぶ、三重県を代表する観光地のひとつです。賢島には近鉄自慢の豪華特急「しまかぜ」に乗って訪れる人が多いのですが、近鉄には「しまかぜ」以外にもオススメの列車があります。土休日を中心に運行されている「つどい」という名の観光列車。子どもたちが車内でワイワイ遊べる楽しくてにぎやかな列車です。今回はこの「つどい」を利用して賢島に向かう旅をご紹介いたしましょう。

Index

1 伊勢市駅・賢島駅間を2往復する「つどい」
2 「つどい」の車内は子どもも大人も楽しめます
3 風が吹き抜ける車両や子ども運転台もあります
4 賢島駅に到着すると特急電車がお出迎え
5 穏やかな海に癒されながら真珠の品定め
- - 5.0.1 三重発着の高速バス

伊勢市駅・賢島駅間を2往復する「つどい」

観光列車「つどい」は伊勢神宮（外宮）への最寄り駅の「伊勢市駅」と、2016年伊勢志摩サミットが行われた会場に近い「賢島駅」を往復する土休日運行の列車です。運航日は2往復されるので観光のお時間の都合に合わせて利用できます。今回は「伊勢市駅」から「賢島駅」へ向かう便を利用します。

通常運行されている近鉄電車の車両を改造して作られた「つどい」。人が集まりにぎやかな雰囲気を楽しんでもらうというコンセプトで「つどい」と命名された車両には、伊勢神宮おかげ横丁の風景などが描かれています。

乗車券に観光列車料金（大人300円、子ども150円）を追加するだけで乗れてしまうというお得な列車ですが、事前に近鉄の駅窓口か旅行会社でチケットを購入する必要があります。

「つどい」の車内は子どもも大人も楽しめます

「つどい」の車内はベンチシートになっておりますが、座席は指定されておりません。乗車時にお好きな席に座ることができます。伊勢志摩の美しい海をご覧になりたいなら賢島方向へ向かって左側のお席をキープしましょう。

3両編成の真ん中、2号車にはイベントスペースが用意されているほか、伊勢志摩の食材を使ったお飲み物やスイーツなどの販売コーナーもあります。また、伊勢の地ビールやアイスクリームなども販売されています。2号車には小さなお子様に人気のボールプールやハンモック、駄菓子屋さんなどがあり、60分という乗車時間があっという間に感じてしまうでしょう。

風が吹き抜ける車両や子ども運転台もあります

海をイメージした1号車は靴を脱いで遊ぶスペースがあります。カラフルな椅子に、ペンギンやカメなどのぬいぐるみ、記念撮影用のフォトスポットなど、小さなお子様連れのファミリーに人気の場所です。1号車の扉にはスリットがあり車内にさわやかな海風が入ってきます。窓ガラスも足元まであるので、美しい伊勢志摩の車窓がダイナミックに楽しめます。

先頭車両3号車には子ども運転台が設置されています。運転席の反対側に置かれた子ども用の運転台で、運転士気分が味わえる男の子に人気のコーナーです。お子さま用の制服も用意されていて、レバーやハンドルも本格的です。おひとり3分という時間が決められているので、乗車時間内にはほとんどのお子さまが体験できます。

賢島駅に到着すると特急電車がお出迎え

「伊勢市駅」から約60分、終点の「賢島駅」に到着です。「賢島駅」に到着すると、特急電車たちに到着を歓迎されているように気分になります。新カラーリングの特急電車や人気特急「しまかぜ」と横一列にならぶ「つどい」も、なかなかの存在感をアピールしています。

「賢島駅」では時間帯によっては、「しまかぜ」2編成と「伊勢志摩ライナー」2編成が一列に並びます。近鉄自慢の特急電車が横一列に並ぶさまはこの「賢島駅」だけで見られる光景です。

穏やかな海に癒されながら真珠の品定め

「賢島駅」で下車した人々の多くは、水族館「志摩マリンランド」に向かうか、各ホテルの送迎バスに乗り込みますが、改札を出た南側に向かいますと、英虞湾めぐりのクルージング船が浮かんでいたり、のんびりした港の風景がご覧になれます。辺りからはバーベキューの香りも漂ってきます。海沿いには海上バーベキューができるお店があり、潮風とともにおいしそうな香りが流れてきます。

真珠の養殖がさかんな英虞湾に面した賢島は、真珠を扱うお店も何件かあります。昔ながらの店構えの真珠店もあり、港周辺を散策するのも楽しいです。真珠を目当てにやってきたと思われる観光客が、お店の人の話を真剣に聞き入っていたり、いろいろなお店の真珠を見て回ったりと、さまざまな楽しみ方ができますし、目が肥えた方なら真珠の品定めにいかがでしょう。