日本の原風景。国内ナンバーワン!?の里山と大ケヤキを巡る「里山ウォーキング」とは!?
(妙見山山腹から黒川地区を鳥瞰)
都市圏から山手へ向かうと田畑が広がり、心もなごむ田舎の風景へと景色が変わっていく。そうした景色は日本の原風景・里山として国内様々な地域で見ることができます。
その中でも大阪府の北端、兵庫県との府境に位置する能勢町(大阪府)と猪名川町(兵庫県)にかけて広がる里山は「日本一の里山」と呼ばれるほど全国でも珍しい地域です。
今回はそうした里山の風景散策を含め、これからの紅葉シーズンにあわせて楽しめるハイキングスポットをご紹介します!!
「日本一の里山」・黒川地区
通年、ハイカーや「妙見の森」にあるアスレチック目当てで訪れる家族客で賑わう妙見山。アクセスは大阪・梅田から1時間ほどと日帰り圏内の好立地。阪急宝塚線・川西能勢口駅経由、能勢電鉄・妙見口駅が最寄駅となります。
妙見山山頂へは複数のハイキングコースとケーブルやリフトを利用するコースがあります。山麓にあるケーブル「黒川」駅から北摂里山街道が整備されており、この街道沿いに「日本一の里山」は広がっています!!
妙見山を背にいただく、この集落の中を歩いてみました!!
収穫を待つ稲穂が里山の風景を飾っています。
集落を歩いてみると、すでに稲の収穫が始まっていました。刈り取った稲穂を干している様子も画になりますね!!
旧・小学校が地域の公民館として利用されていました。中の様子をのぞいてみると・・・板張り廊下に木枠の窓。やはり風情がありますね!!
この公民館周辺には桜の樹が植えられており、春の陽気さの中でのハイキングもまた良しですね!!
また、集落の西端にはダリヤ園があり、訪れた時期はベストシーズンでした!!
ダリヤという花はあまり知りませんでしたが、色とりどり、形もさまざまなんですね!!
この黒川地区周辺は能勢地域名産の「菊炭」の産地でもあります。燃料としての炭が生産されていることもあり、里山として全国でも珍しいそうです。
→菊炭
大ケヤキとオープンカフェ
妙見山の山裾を北上すると、明智光秀とも親交のあった能勢氏の居城跡のある東郷地区へたどり着きます。
この地には昔、「蟻無宮(ありなしのみや)」という神社があり、その境内でご神木とされていた立派なケヤキの下には現在でも人の集まります!!
国指定天然記念物の「野間の大ケヤキ」。1本の樹として幹の太さは日本一のケヤキなんだそうです。
この大ケヤキの下で、春から秋の土日祝日限定のオープンカフェ、「ありなし珈琲」が人を集めます!!
このオープンカフェは、周辺地域の限界集落化に悩む地元の方たちの取り組みとして数年前から開催されているそうです。主催する団体の代表の方は、「この取り組みから地域に人が集まり、この地を目的地として、人が定着する環境づくりを目指している」と仰っていました。山村地域の活性化を目指す取り組み方にはいろいろありますね!!
能勢氏の居城・地黄城と城下町
関が原の戦いで軍功を挙げた能勢頼次が、自身の出身地に様々な変遷を経て築城したとされています。現在は学校の敷地となっています。
地黄城跡の前には旧街道があり、通り沿いには、築100年の家(現在は地酒の販売店)や公会堂、真如寺への参拝道があります。
築100年の家。味わい深い雰囲気がありました!!
真如寺。妙見山上にある「能勢妙見山」を飛び地境内としているため、奥の院へはこちらの参道が近いようです。
→真如寺
能勢妙見山
妙見山上へはケーブルやリフト、ハイキングコースで向かうことができます。複数あるハイキングコースでは、霊場としての妙見山や菊炭の生産地としての様子を発見しながらハイキングを楽しめます!!これからはカラフルな紅葉が見られるシーズンです!!
山頂付近には、地黄地区にある真如寺の飛び地境内でもあり、能勢頼次を開祖とする「能勢妙見山」が構えています。明治期の神仏分離令前の宗教様式が残っているため、現在は寺院ではありますが、鳥居や狛犬などの神社としての様子もあります。
山頂付近は寺院があるため参拝者や立ち寄るハイカーが主ですが、山腹にある「妙見の森」にはアスレチックやバーベキューコーナー、展望台や足湯や広場があるため、レジャースポットとして家族や友人で訪れても楽しめます!!
旅行のススメ
電鉄等、大阪からのアクセスも良く、妙見山周辺は北摂地域で手軽に楽しめるハイキング地として宣伝もされています。最寄駅周辺も程よくインフラの整備もされていて訪問しやすいと思います。(路線バスの本数やコンビニが少なかったりという不便さはありますが)
ぜひ、秋の気配が近づく季節、北摂・能勢での里山ウォーキングを楽しまれるのはいかがでしょうか!?
2015年10月13日