「日本のチロル」と呼ばれる南信濃「遠山郷」の絶景をお届けします!
長野県飯田市南信濃にある「遠山郷」は、長野県最南部に位置する山あいの里です。ここでは「日本のチロル」と言われる美しく牧歌的な風景が見られ、近年観光客が増加しています。それでは秘境にある天空の絶景にご招待いたしましょう。
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南アルプスの麓「遠山郷」にある「下栗の里」
飯田市南信濃の「遠山郷」は、南アルプスに抱かれた秘境の里。その「遠山郷」にある下栗地区は、その景観の美しさがオーストリアのチロル地方に似ていることから「日本のチロル」と命名されたほどの絶景スポットです。最大傾斜38度の傾斜面にへばりつくようにして作られた集落は「下栗の里」として知られるようになり、近年は訪れる観光客も増えてきています。平成21年には日本の里100選にも選出されたとても美しい集落は、山間部で生きるたくましさと、牧歌的で自然と調和した生活をわれわれに伝えてくれます。
また、晴れた日の南アルプスの美しさは筆舌に尽くしがたく、「下栗ほど美しく平和な山村をほかに知らない」と登山家に言わしめるほどの絶景が広がります。
全長800メートルの遊歩道で絶景ポイントへ
「下栗の里」の全体図を見るには、遊歩道で800メートルほどの地点に移動する必要があります。平成21年に下栗地区の住民によって整備された遊歩道は、とても歩きやすく整備された道です。一部狭小部分がありますが、歩行者しか入ることができないので安全です。遊歩道の終点にある絶景ポイントは「天空の里ビューポイント」と名付けられています。遊歩道の入り口には自由に利用できる杖が置いてあるので、散策を始める前にご利用ください。
絶景ポイントまであと少し!
遊歩道は階段部分があったり、人ひとりがようやく通れる狭小部分もありますのでゆっくりと歩きます。耳をすませば清水の湧く音や、鳥のさえずりなどが聞こえます。観光客が少ない日には、静けさの中に聞こえる自然の音の種類の多さに驚かされます。
遊歩道を15分ほど歩くと、「あと200メートル」という小さな看板が見えます。この看板から先は少々急な下りになりますので、あせらずゆっくりと歩を進めましょう。
急こう配にできた「下栗の里」の集落の全容をご覧ください!
遊歩道を歩くこと20分。終点の「天空の里ビューポイント」に到着です。ビューポイントには20名ほどが入ることができる展望台があります。急こう配に作られた「下栗の里」の全容が見えると、思わず声が出てしまうほど。つづら折りの道路を下から上がってくる車などが見られ、ここに集落ができていることが不思議なくらいです。感動と驚きの風景に思わず見とれてしまうことでしょう。
南アルプスの絶景は「しらびそ峠」からも見られます
「下栗の里」がある遠山郷は南アルプスに抱かれた山里ですが、南アルプスの絶景はここから車で40分ほどの「しらびそ峠」からもご覧になれます。「下栗の里」と「しらびそ峠」は南アルプスエコーラインという林道で結ばれています。落石も多く運転には注意が必要ですが、南アルプスの絶景を見ながらのドライブは最高。ただし道幅がせまく対向車とのすれ違いも困難な場所もあるので、運転手さんは景色を見ている余裕はないほどのハードな山岳道路です。
標高1900メートルに立つ宿泊施設「ハイランドしらびそ」
南アルプスエコーラインの「しらびそ峠」近くに立つ宿泊施設「ハイランドしらびそ」は、五平餅や芋田楽などの軽食を扱っているほか、日帰り入浴も受け付けています。登山や散策のあとのあたたかいお風呂は、温泉ではないものの疲れが取れて癒されます。
南アルプスエコーラインは、「しらびそ峠」から「下栗の里」方面は、ひたすら下り坂となりますのでスピードの出し過ぎに注意が必要です。反対に「下栗の里」から「しらびそ峠」方面は急こう配の登り坂が続き、スピードが出た対向車への注意も必要です。また落石もよくある道路ですし、急な天候の変化から濃霧が出ることもありますので安全な速度で走行してください。
2015年10月8日