岡山・吉備津神社で見事な国宝、回廊、紫陽花
童話「桃太郎」を聞いたことが無い人はあまりいないでしょう。童謡の「ももたろう」も有名です。実は桃太郎には神代の時代のモデルがいます。その人物が祀られる神社こそ岡山県岡山市の吉備津神社です。
吉備津神社は社殿が国宝であり、それだけではなく境内は見どころがたくさん!そして6月中旬から7月中旬頃は、紫陽花を楽しむことが出来るのです。
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見事な石段を上がっていく
吉備津神社の前は見事な石段となっています。さすが国宝を有する格式高い神社と感じるのでは。なお、石段の左側には大きな駐車場があるのでとても便利です。
門をくぐると正面に見えるのが国宝の拝殿。早速参拝しましょう。
「国宝」の拝殿・本殿
吉備津神社の国宝は「拝殿」と「本殿」です。時代は古く、室町時代中期の応永32年(1425年)のもの。重厚な作りに時代の重さも感じられることでしょう。
社殿の全体を見渡せる場所は、正面から左側となります。独特な作りをしばし眺めてみてはいかがでしょうか。
商売繁盛、長寿延命等のパワースポットでもあるので、しっかりと参拝も行いましょう。
吉備津神社とは
祭神は大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)です。崇神10年に時の四道将軍の一人に数えられていますが、その武勇伝から桃太郎伝説が生まれるのです。地域を平定したという話が、いつしか鬼退治になっていったのかも知れません。
ところで岡山には、「吉備津神社」と「吉備津彦神社」が距離にして約2kmという近さにあります。近い上に「彦」が付くか付かないかだけの違い。なぜこうなっているのでしょうか。
歴史上、公式なものとして記録が残るのは有名な大化の改新です。西暦645年の出来事です。この時、吉備の国は三分割されることになりました。今でも使われる備前や備中という表現ですが、三分割の際に備前・備中・備後と分かれています。ここで吉備津神社と吉備津彦神社が明確になりました。それでも創建はどちらも古いものです。吉備津神社の創建は不明というほど古く、複数の説があるくらいなのです。
ぜひとも歩きたい398mの回廊
拝殿の右手の美しい回廊はその長さが398mあります。完成した時期は古く、天正年間(1573年から約20年間)。特筆すべきは一間毎に、氏子が寄進して建てられたことなのです。
紫陽花を楽しもう
実は吉備津神社は隠れた紫陽花の名勝地です。咲き誇る紫陽花は社殿を正面にいて左側。回廊側の斜面となります。
一面に咲き誇る紫陽花は色とりどり。鮮やかな色で訪れる人を楽しませてくれます。
脇道もいくつかあり、細い道を歩くこともまた、楽しい時間と言えるのではないでしょうか。
御釜殿に祀られる鬼
釜の鳴り方で吉凶を占う「釜鳴りの神事」は吉備津神社で有名です。御釜殿の創建は慶長17年(1612年)となっており貴重な建物。特に指定が無い限り、自由に中に入ることが出来ますのでぜひとも入ってみましょう。
ここに祀られているのは鬼であり、鬼が音を通して吉凶を伝えているとも言えるのでは。
最後に
紫陽花の小道を散策するのはとても楽しいことです。なお、傾斜地ですので足元には注意をしましょう。そして吉備津神社の長い歴史に触れてみて下さい。
この付近は吉備路としても有名で、レンタサイクルがあちらこちらにあります。自転車を使って吉備路を楽しむのもまた素敵な旅となるでしょう。
吉備津神社
http://www.kibitujinja.com/
2017年6月21日