一泊二日、女三人湯治の旅。「八甲田ホテル」でまったり編
5月も末だと言うのに、雪に囲まれていた「国民温泉」酸ケ湯。そこと、たぶん同じ経営資本なのだと思いますが、近隣にホテルがありました。女三人湯治の旅、第三段の今回ご紹介しますのが、その「八甲田ホテル」です。
呑気に歩いて行こうと…
元々、宿泊した酸ヶ湯で周辺の観光名所を訪ねれば、「申し訳ありません。今年は雪が多くて、すべて雪の下に……」という、中々味のあるお答えを頂いたので、雪に埋まっていない場所に行こうと、何箇所か探して見つけたのです。
フロントの方に、地図を拝借しまして。「国道103号線を辿って~。ここから上へ抜けて~。うん、歩いてゆけそうだね」。そう軽く考えていたわたしですが、自分の方向音痴っぷりをすっかり忘れておりました。もうひとつ言えば、デスクワークで鈍った足腰のことも。
残雪を眺めながら、坂をえっちらおっちら上り。ちょいと休憩とはいった小屋で地図を再確認して、残りの距離に絶望。わたしの言葉を信じて一緒に歩いてくれていた友人達に謝り、酸ヶ湯に電話してマイクロバスで迎えに来てもらうことにしました。
あぁ……。温泉の番頭さん(フロントと書いてはありましたが、そう呼びたい雰囲気でしたので)に「車だしましょうか?」と言われた際、素直に頷いておけば……!
バスに乗ればほんの数分の距離。無事ホテルに着きました。気をとり直していきましょう。
日本最大の木造建築
十和田八幡平国立公園内になるこの八甲田山ホテルは、ホテルとしては日本最大の木造建築とか。写真でその重厚さをお伝えできないのが、残念です。
ホテルと言ってもそこは日本。温泉大浴場がありまして、しかも、「青森ヒバが香る自家源泉かけ流しの湯」。いいですねぇ。ホームページで確認しましたが、大きな窓から、八甲田のブナの原生林が見えます。手付かずの自然を眺めながら寛げそうですよ? 次はぜひ泊まりに来たい。一週間くらい。
上の写真は、ホテルに向かって左側にある棟で、素敵なレストランになっています。
こちらの写真は玄関の上につりさげられた巨大ランタン。「あ、こりゃ落ちてきたら死ぬな」と見上げながら思いました。ゴシック調と言うか、ヨーロッパの古城にぶら下がっていそうなと言えば良いのか。とにかくごっついものでした。もちろん、灯りをともした姿はきっと美しいことでしょう。
ホテルの内装もとても素敵なものでしたよ。雪深い青森の気候に対応すべく、重厚な木の柱に天井。こちらの写真は玄関はいってすぐ、レストランに向かう前にあった、談話室風の場所です。ダンディなおじ様(恰好からして、その日ホテルで開催されていたらしい披露宴の招待客?)が、モーニング姿で新聞を読んでおられました。「旦那さま」と一瞬呼びかけたくなったのは、内緒。
レストランで優雅にお茶を
この写真は、レストランの内部です。10時半という、朝食でも昼食でもない半端な時間だったおかげで、わたし達の貸し切りでした。もちろんチャンスを逃さず激写です。
いつもは朝食をとらないわたしが、この日はがっつりおいしい朝食を酸ケ湯温泉でいただいております。が。
こんな素敵なレストランですから、珈琲以外もあじわってみたいですよね? ね?
本日のケーキ、松の実のタルトとともに頂きました。しかも、珈琲のおかわりは自由。目にも美しい白地のポットで優雅にそそがれる、薫り高い神々の飲み物。アンブロシア。満足です。
ちなみに上の写真が、我らの席からの眺めです。大岳の勇壮な姿をながめつつ、標準語(酸ケ湯温泉はのどかな津軽弁でした)で、言葉少なにサーヴィスしてくださるウェイター&ウェイトレスさんを堪能しつつ、迎えのバスをつまでの時間をまったり過ごしました。
八甲田ホテル: http://www.hakkodahotel.co.jp/top/
2016年1月6日