江戸情緒から大正浪漫を堪能！ノスタルジックな小江戸・川越観光名所5選

太田道灌が川越城築城後、江戸城を築城したことから川越は“江戸の母”と呼ばれ、その後、徳川将軍から庇護されたことで“小江戸”と呼ばれた、江戸情緒とノスタルジーにあふれた魅力的な街です。

東京から僅か40～50分のロケーションにある川越、そんな小江戸・川越の外せない見所を、時代を追ってご紹介します。

川越城本丸御殿  ~戦国時代のカオス～

小江戸川越の歴史を語る舞台が『川越城本丸御殿』です。

扇谷上杉持朝が太田道灌親子に命じて1457年に築城したのが川越城で、江戸時代に徳川家臣・酒井重忠が基礎を固め、後の川越藩主・松平信綱により近世城郭となりました。
現存しているのは玄関と移築復元された家老詰所だけですが、当時の陣容を偲ばせる貴重な文化財です。

近くには縁結びで名高い『川越氷川神社』があります。
最強の縁結びと云われる1日限定20体のお守り縁結び玉は、早朝から待つ女性も多いと評判です。
また、トンネルのようになった絵馬トンネルや、人形流しで心身を清める祓いの川など、見所も満載です。
この他、わらべ唄「通りゃんせ」発祥の地である『三芳野神社』や『市立博物館』で歴史を学ぶのも良いでしょう。

喜多院・東照宮  ～江戸時代の怪僧～

小江戸川越の目玉観光スポットが、1599年天海僧正が入寺し、現在は、川越大師として親しまれている『喜多院』です。
文化財指定の客殿は、徳川家光誕生の間や春日局化粧の間など、江戸城所縁の建造物や逸品を見学することができます。 更に必見なのは、喜多院の中でも名所と云われる五百羅漢で、羅漢様の喜怒哀楽を著した様々な表情が、どこか優しい気持ちにさせてくれるのです。

喜多院以外では、狭山茶の発祥の地であるとともに島崎藤村所縁の「中院」や、日本三大東照宮の一つである「仙波東照宮」、喜多院の鎮守社である「日枝神社」など喜多院と共に知っておきたい名所です。

菓子屋横丁  ～明治初期のグルメ～

川越の北西の一画にあるのが、子供も大人も楽しめる『菓子屋横丁』です。
明治の始めころ、江戸っ子好みの気取らない菓子を製造したことが始まりで、現在は20軒以上の菓子屋が軒をひしめいています。

菓子屋横丁にある菓子は、ニッキやハッカ飴に団子や煎餅、更に羊羹にラムネなどで、昭和のロマンとノスタルジーに浸れる界隈です。中でも人気なのが、長さ95ｃｍある日本一長いふ菓子だとか。
10円、20円を握りしめて駄菓子を買いにいったお父さん世代から、駄菓子を知らない子供世代が、一緒に楽しめる貴重なエリアです。
醤油の焼ける芳ばしい香りを始めとして、様々な香りに包まれていることから、環境省の「かおり風景100選」にも選ばれています。

蔵の街、一番街  ～明治中期の輝き～

川越らしい情緒を感じるなら『蔵の街・一番街』です。
蔵造りの街並みとして有名で、明治中期に起きた大火の経験から川越商人が出した答えが、火事に強い土蔵の家の建築だったのです。
この建築ラッシュにより、川越はまた、江戸時代の賑やかな街に戻ったのです。

その蔵造りの街並みが残る一番街の見所をご紹介。
蔵造が学べる資料館「蔵造り資料館」、一番街でも最も古いお店で国指定重要文化財の「大沢家住宅」。
また、川越の伝統銘菓（サツマイモ）発祥の店として100年以上続いているお店で、2階には芋菓子の歴史館がある「亀屋栄泉」は必見です。
そして最大の見所は「時の鐘」で、1861年に鋳造された銅鐘で川越に時を告げていたのもので、現在でも川越のシンボルとして、自動鐘撞機で時を告げているのです。

大正浪漫夢通り  ～大正期のロマン～

かつてはアーケードのある商店街だった川越銀座通り商店街が、平成7年リニューアルしたのが『大正浪漫夢通り商店街』で、約200ｍ程度の商店街ながら、街頭や石畳、店舗の造りで、大正ロマンを感じるレトロな雰囲気の通りです。

洋風建築や店蔵などの見所ばかりでなく、ショッピングもグルメも楽しめるレジャースポットです。
大正時代を髣髴とさせる喫茶店「シマノコーヒー大正館」、都市景観デザイン賞受賞の和菓子店「いせや」などの大正ロマン建築。
更に、江戸時代から続くうなぎ専門店「小川菊」、明治5年創業の文具・はかり店「テイク松定」などの老舗が軒を連ねています。
特にNHK連続テレビ小説や、ドラマ「相棒」などを始めとして、テレビや映画の撮影に活用されていますので、どこかで見かけた光景があるかも知れません。

最後に。。。

小江戸川越は、江戸～現在までの時代を、様々な形で堪能できる街です。
江戸情緒、明治の気風、大正浪漫など、あなたなりの楽しみを見つけて、小江戸散策を堪能してください。

2015年8月18日