白亜の灯台に寒立馬が嘶く！本州最果ての地『尻屋崎』

コラム

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2015/02/10

日本に「最果て」と言われる地はいくつかあれど「ここまで来たかぁ」と最果て感を感じる場所はちょっと絞られる。今回はそんな「ここまで来たかぁ」を感じられる本州最果ての地『尻屋崎』を紹介します。

尻屋崎は青森県下北半島の北東端に位置する岬です。岬の北は津軽海峡、東は太平洋という境にあり、潮の流れが速く海上交通の難所ともいわれた場所であります。そして海からの強い風が常に吹いている場所でもあるので、背の高い樹木も少ないという特徴もあります。ここは下北半島国定公園に指定されており、岬への道にはゲートが設置されていて夜間は入れないようになっています。またゲート内の岬一帯には寒立馬という馬が放牧されており、観光の目玉にもなっています。

この岬にある尻屋崎灯台は120年以上の歴史がある煉瓦造りの灯台で、設置された巨大なレンズは国内最大級の光度（53万カンデラ）を誇っており、航海する船の道標となっています。青い空と海、そして緑の大地に白亜の灯台が映える姿は写真や絵に収めておきたい風景です。

ここで放牧されている寒立馬。ずんぐりとした体に雪の中でも歩きまわる太い脚は北海道の道産子にも似ている感じがします。この馬は古くから農耕馬として育てられていました。寒さに強く、粗食にも耐え、持久力もある寒立馬は非常に重用されてきましたが、時代が移り変わってゆくと次第に数が減っていき僅か9頭までになってしまいました。その後の保護活動のおかげで現在ではおよそ40頭ほどに回復して公園内を闊歩しています。公園内を自由に動いているので子連れの馬を見かけたりもしますし、観光客の車やバイク、自転車に興味深々で近寄ってきたりします。馬は後ろから近寄ると蹴られたりしますので、接するときは馬の視界内から騒がずに接するようにしましょう。冬はゲート内には入れませんが、道路沿いの放牧地の雪原に白い息を吐きながら佇む姿は、この地に生きる力強さを感じます。

あと公園内散策の際は馬糞に気を付けましょう。『油断してると踏みます』

寒立馬が生きる最果ての岬。ここで空の広さや海の向こうの北の大地を望みながら、いつもとは違う時間を満喫するのもいかがでしょうか？

【アクセス】
尻屋崎方面は電車が通ってないので車やバイクが便利です。近隣にキャンプ場もないので要注意。
むつ市?尻屋崎　距離30km
バスで約60分
車で約30分

岬のゲート開放時間
4月1日?4月30日　8:00?15:45
5月1日?11月30日　7:00?16:45
（冬期間は閉鎖）

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