それは船橋にあった！！日本一小さな東照宮『船橋東照宮』

コラム

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2015/02/24

『東照宮』この言葉を聞くと日光東照宮のような豪華壮麗な社殿と、そこに寝てる猫や三匹の猿などを想像される方が10人中10人はいると思います。しかし今回紹介する東照宮はそんな想像とはかけ離れたものです。猫も猿もいません。その佇まいからついた異名が「日本一小さい東照宮」そんな『船橋東照宮』についてご案内します。

そもそも『東照宮』とは古来の神様や仏様を祀っているわけではなく、江戸幕府を創設した徳川家康公を東照大権現という名で神格化して祀っている社です。そのため、家康公にゆかりのある場所に建てられたりしますが、その他にもどんな理由か全国に建立されておよそ130社はあるそうです。

そんな数ある中の船橋東照宮。場所は千葉県船橋の街のど真ん中。JR船橋駅から15分も歩いた住宅街の中に埋もれるようにして健在しています。ほんとに街の小さなお稲荷様といった感じの規模ですが、そこには紛れもなく葵の御紋！！かつてここに徳川家の御殿があったことをしっかり伝えています。

なぜここにあるか？といいますと、家康公が千葉県東金へ鷹狩りに行く際に宿泊用の御殿を建てたのが事の始まり。これを「船橋御殿」と言い、家康公が宿泊した際は民間の人達や房総の諸将からの献上品がたくさん届けられたそうです。さすが将軍様！！昔から船橋は水運も良く、房総各地へ伸びる街道もある海上・陸上交通の要衝であったので、家康公もここを房総へ赴く際の拠点としていたようです。ちなみに家康公が東金まで開通させた道は「御成街道」と呼ばれ今日まで残存しています。

三代将軍家光公の使用を最後に船橋御殿は取り壊しになり、敷地は民間に払い下げのようなかたちになりました。その後はどんどん畑や住宅地に変わっていきますが、御殿の中心部だけは徳川家ゆかりの地ということで社を建立。これが『船橋東照宮』と呼ばれるようになりました。

日光のとは程遠い、眠り猫も猿もいないこじんまりとした船橋東照宮。一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか？運がよかったらある意味本物の眠り猫もいるかもしれません♪

アクセス
船橋東照宮（船橋御殿跡）
千葉県船橋市本町4-29
JR船橋駅より徒歩約15分

大通りから一本裏に入ったところにありますので、地図で確認してから行かないと意外と見つけられないかもしれません。徒歩圏内に船橋大神宮もありますので併せてどうぞ♪

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